まず、そもそも投信は毎年乗り換えるのではなく、長期に保有すべき商品なので、「Fund of the Year」という単位に少し違和感があるのだが、あえてこれを決めるとすると、(1)今、これから投資する対象としてベストなファンド、(2)結果論的な評価となるが、2014年に運用で好結果を出したファンド、(3)2014年に新規に登場した商品でいいファンド、の3通りだろう。

 ファンドの選定には、楽天証券経済研究所で日頃から投信の評価を専門に行っている篠田尚子氏の協力を得た。

 (1)は、今年に関しては、筆者も低廉な手数料を評価して、「ニッセイ外国株式インデックスファンド」を推すつもりだった。篠田氏は当初、「初心者向けにはバランスファンドがいいのでは」と言って、バランスファンドを推したが、筆者が「いや、今回の聴衆はファンドのことをよくわかっている人なので、低コストでまともなファンドでなければ不適切だ」と言ったら、「やはり、一番良いと思います」と言って、ニッセイアセットマネジメント社の同ファンドを推した。

 (2)のカテゴリーでは、篠田氏の評価をそのままお伝えしよう。カテゴリーそのものの好調もあったが、総合的に国際投信の「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」の運用成績が良好で、評価できるという。過去のパフォーマンスと将来のパフォーマンスは無関係だというのが運用業界の常識だが、良い結果は素直に褒めることも大切だろう。

 (3)では、篠田氏に「SMT新興国REITインデックス・オープン」を教えてもらった。運用管理費用(信託報酬)は0.648%と、このカテゴリーを考えると安く抑えられている。新興国の不動産は、しばしば怪しい業者によってセールスされているので、注意が必要だ。読者が、新興国の不動産についてどうしても投資しておきたいと思う場合、このファンドを買っておくなら相対的に無難であり、怪しいセールスに乗ることを「我慢!」することができよう。

自分で買うなら「バンガードのVT」
最後には読者個人の判断に

 最後に、篠田氏個人の「イチオシのファンド」は、ネット証券専用ファンドシリーズの「日本応援株ファンド」だという。先にも書いたが、筆者は自分で買うなら「バンガードのVT」である。

 もちろん、誰の評価であっても、ファンドの評価は将来の投資結果を保証するものではない。ご参考になると幸いだが、投資を検討する場合、投資するか否かも含めて、最後には読者がご自分で判断されてほしい。