新体制発足直後に経営トップが語りかけたメッセージは「ヤフーバリュー」として文言化され、組織の中に浸透し始めていきました。今回は社員の一人ひとりがバリューを行動レベルで発揮するための仕組みである「バリュー評価」についてお話しいたします。
評価にメスを入れる
「評価は組織の鏡だ」という言い方があります。会社として組織がどっちの方に向いてほしいかを映し出すのが評価だ、という意味です。
Yahoo! JAPANは経営陣が新体制に一新されたことにより戦略が変わり、向かうべき方向が変わりました。だからそれに沿う形で評価を作り直すのはとても自然な事でした。
しかし、前からあったものを変えることはとてもパワーがいることです。しかも評価制度のように、これが完璧だ、と言える形が無いものについてはとても怖いことです。
ここにメスを入れたのは、その時代に合ったものにしなくてはならないし、変え続けなければならないものだ、という意志がありました。
新しく評価制度を作るにあたり大切にしたのは、評価自体が、一人ひとりが成長し次のチャレンジに向かっていくためのフィードバックとなることです。
そのため、業績目標達成に向けてヤフーバリューを発揮し、成果を出した人が適切に評価される仕組みを導入しました。
具体的には「プロフィット評価」と「バリュー評価」という2つの評価軸が存在し、全員一律ではなく、メリハリがついた評価制度となっています。
プロフィット評価は業績への貢献度を評価するもので、期初に明確にゴールを設定し、その達成度を期末に絶対評価にて実施します。
一方、バリュー評価はヤフーバリューの発揮度を評価するもので、期末に上長や部下、周囲の同僚から多面的に評価を受け、その結果を相対評価にて実施します。
この「バリュー評価」について、導入の背景や思いをもう少し詳しくご説明します。