ハローキティやマイメロディなどの人気キャラクターを擁するサンリオは、言わずと知れた「女性御用達」企業。ところが最近、男性向け商品や新キャラクターを相次いで投入。本格的に男性市場に参入しようとしている。果たして勝算は…?

海外展開の成功で株価は4倍!
次なるチャレンジは男性市場

 昨年11月、この世に誕生して40年(決して40歳と言ってはいけない)を迎えたハローキティ。子どもだけでなく、たくさんの成人女性も虜にしているキティは国境を超え、今ではレディ・ガガやパリス・ヒルトンなど、海外のセレブ達にも「カワイイ」が受け入れられている。

 サンリオは売上高こそ、2015年3月期計画で国内498億円、海外436億円と半々の比率だが、実は営業利益は9割以上を海外で稼いでいる。

メルヘン男子ではなくても着こなせそうなシックなデザインの「HELLO KITTY MEN」

 海外市場を大きく伸ばしたのは過去7年ほどのあいだ。国内での女児向け玩具などの物販が低迷し、海外でのライセンス事業に力を入れた。その結果、営業利益は倍以上に増え、株価も09年頃は700円台だったのが、今では3000円にまでなっている。

 市場の壁を乗り越え、海外で成長の活路を見出したサンリオは現在、次なる壁を乗り越える戦略を練っている。それは性別の壁だ。

 昨年9月。「HELLO KITTY MEN」を発表し、阪急メンズ東京でクリエイターたちによる、男性向けキティグッズを展示した。

 このときは展示だけだったが、反響に手応えを感じたサンリオは2月2日から22日まで、ルミネマン渋谷とタイアップ。館内外の装飾もキティにしたり、コラボカフェを展開するほか、パーカーやデニムジャケットなどのアイテム販売も開始した。