アナ雪・妖怪ウォッチ
USJハリポタ人気の共通点
雑誌や新聞などで「今年のヒット商品」が話題になる季節がやって来ました。今年の大流行は、何といってもキャラクターもの。映画『アナと雪の女王』や、ゲーム、およびテレビアニメ版『妖怪ウォッチ』、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクション『ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター』などが、いくつかのメディアで上位にランキングされています。
『アナと雪の女王』の観客動員数は2000万人を超え、興行収入も254億円という歴代3位の記録を打ち立てましたが、爆発的ヒットの原動力ともいえる主題歌「Let It Go~ありのままで~」は、聴いて楽しむだけでなく、映画館で観客が一緒に歌う企画を実施したことでも話題になりました。また、YouTubeを検索すると、多くのユーザーが自ら歌った動画を公開しています。
『妖怪ウォッチ』も、アニメ版のエンディングテーマ「ようかい体操第一」のダンスを子どもたちが踊る様子が、さまざまな場所で見受けられましたし、『ハリー・ポッター』については、今年のハロウィンでは魔法使いに扮した若者たちが大騒ぎをしたことが話題になりました。
これらの3つのヒット作品の共通点は、キャラクターというコンテンツに消費者自身が参加しているところにあると、私は見ています。映画、ゲーム、テレビ、アミューズメントパークの持つ本来の価値に加え、そのコンテンツに自らが絡んだり参加することで、さらなる楽しみを味わうというものです。
このように、消費者が参加することでブームが加速し、ヒット商品が生まれるようになった背景には、ソーシャルメディアの存在があります。自分だけで楽しむのではなく、歌ってみたり、踊ってみたり、コスプレしたりすることで、自分自身がコンテンツとなってソーシャルメディア上に登場し、他の人から共感を得ることで楽しみは倍増していきます。セルフィー(自撮り)ブームも、このような流行の作り方を後押ししたのではないでしょうか。