敦賀~新大阪間は実現するのか?
延伸問題のカギは政治家が握る

「1日も早く、福井県にまで北陸新幹線を延ばしてほしい」。こんな地元の要望に応えるべく、自民党は当初、2025年度としていた金沢~敦賀間の延伸時期を前倒しして、22年度とする方針を決定。現在、金沢~福井間をさらに2年程度前倒しできないか、議論を進めている。

 折しも4月には、統一地方選挙が行われ、福井県知事選も含まれる。「鉄道の集票効果は道路を上回る」(鉄道業界関係者)。これまでも、整備新幹線問題は常に、政治に左右されてきた。今回も選挙の目玉になりそうだ。

 金沢~敦賀間は既に延伸することは決定しており、時期だけの問題なのだが、さらに先の敦賀~新大阪間を結ぶかどうかが議論されている。この区間はまだルートも決まっておらず、滋賀県米原市を通るルート、京都を通るルート、さらに福井県小浜市を通るルートの3パターンが検討されている。

 しかし、「どのルートを選んでも、選ばれなかったルートで地盤の先生方が怒りだす」(同)。決定にはまだ時間がかかりそうで、JR西日本はフリーゲージトレイン(FGT、線路幅の違う在来線区間と新幹線区間の両方を走れるように、車輪間隔を変えられる車両)を導入して、「フル規格」と呼ばれる、新幹線専用線路を引かずとも新幹線を走らせることができないか、開発を進めている。

 FGTなら、既存の在来線の線路を使えるから、ルート問題に振り回されずに済み、カネも大きく節約できる。ただ、FGTは速度面で課題があり、実現するかどうかは不透明だ。

 フル規格にする場合は、大阪延伸はずいぶん先の話になる。整備新幹線は今後、北海道新幹線(新青森~新函館北斗間、16年開業予定)、九州新幹線長崎ルート(博多~長崎間、22年開業予定)、北陸新幹線(金沢~敦賀間、23年開業予定)、そして北海道新幹線(新函館北斗~札幌間、31年開業予定)の順番で整備されることが決まっており、敦賀~新大阪間は、その後になるのは間違いないからだ。

 ひとまずの開業に沸く北陸3県だが、延伸問題では課題が山積だ。