東京・渋谷区議会において、全国で初めてとなる同性カップル条例が可決された。今回は、この同性カップルを認めることによる経済効果について考えてみたい。まず、今回の渋谷区議会が可決した同性カップル条例は、次のようなものだ。

区内の20歳以上の同性カップルが対象で、互いを後見人とする公正証書や同居を証明する資料を提出すれば、「パートナーシップ証明」を発行する。
【引用:ハフィントンポスト日本版

 この「パートナーシップ証明」によって、これまでは家族での入居が前提としているために同性カップルが入居できなかった賃貸住宅に入居できるようになったり、パートナーがケガや病気で手術したり入院したりしたときも付き添いができるようになるという。法的拘束力はないので婚姻関係は結べないし財産の相続権はないが、条例とはいえ、行政が同性カップルを認めたということは性的マイナリティの人たちにとっては大きな進歩だと思う。

 しかし、これは単に性的マイナリティだけにとっての朗報ではない。この動きは、「地域経済の成長」にも大きく貢献するものなのである。

ネットでの批判が筋違いなワケ

 だがネットでは、今回の渋谷区の条例に対して批判的な意見も多い。

 まず、「結婚は同性の合意に基づくと定めた憲法第24条に反する」というもの。しかし、そんなものは単に憲法を改正すればいいだけの話だし、そもそもいまの日本国憲法を「作成」したアメリカも、当時は同性カップルに対する偏見が強かったが、いまでは36の州で同性婚を認めている。日本でも、今回の件をきっかけに憲法改正の論議が起きてもよいのでは、とも思う。しかし、今回の条例は同性の婚姻を認めたものではないので、憲法違反の指摘は成り立たない。筋違いの議論だろう。

 また、「日本の家族文化の破壊だ」という意見もある。しかし、これもまったく意味のない批判だ。文化というものはそもそも人の価値観に基づくもので、法律でどうこうできるものではないからだ。仮に日本で同性婚が認められたとしても、それで一気に同性愛者が増えるわけではないし、同性婚者も増えるわけでもない。もともとの同性愛者が同性婚をするだけの話だ。