「消費者の不満には、事業や商品開発のヒントが詰まっている」。古くから言われていることだが、それをそのまま事業にしてしまった会社がある。その名も「不満買取センター」。ユニークなビジネスモデルの実態はいかに!?
「隣の客の話し声や物音が気になることがあるので、遮音性の高いパーテーションを設置してほしい」「トイレの場所をわかりやすくしてほしい」「テーブル配置が隣と近過ぎるので、もっと離してほしい」――。
同社に寄せられた飲食店への不満コレクションの一例である。ここに、新商品開発やサービス改善のヒントが隠されている。
創業は2012年6月。消費者の不満を1個10円で買取、小冊子にまとめて企業などに1冊5000円ほどで販売していた。この春より、サービス体制を一新し、新しい法人サービスをスタートさせる。
「これまでは、消費者から買い取った不満を冊子にして販売していたわけですが、編集・配送などの手間が非常に労働集約的でした。新しい法人サービスでは、冊子化を一切やめ、不満をWebに上げて、会員登録していただいた企業に閲覧してもらうスタイルにします」(鈴木翔一朗社長)。
会員企業は、定額制(月額3万円~の3つのコースを設定する予定)で不満を閲覧できる。