夢や希望、不安と期待を抱き、新人営業マンとしての1ヵ月が過ぎた。自分の思い通りにいかず、歯がゆい思いをしながら仕事をしている人もいれば、このまま続けられるんだろうか、と悩んでいる人もいるでしょう。ただ、営業という仕事には、社会における大事な学びがあることをぜひ知ってほしい。
『営業が死ぬほど嫌いでもラクに結果を出せる36のコツ』の著者・嶋津良智氏と『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』の著者・青木毅氏を招いて、営業を通して、今何をすべきかを説く。 (撮影/安達尊)
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お客様に喜ばれるという実感を早く手に入れよう!
嶋津 最近の営業研修での新人はどうですか?
青木 新人の営業マンのほうが伸びますね。経験ありなし、関係ありません。素直にやれば、モチベーションがあがってくる。営業が楽しいものだという観点でやれば、うまくいくんです。
「つらい」「厳しい」「説得させなきゃいけない」と思うと難しい。お客様に喜ばれることでうまくいくことを体感してもらうわけです。
ただ、『営業が死ぬほど嫌いでもラクに結果を出せる36のコツ』にも書かれていた「クレームのあるところにわざわざ行き、お客様に喜ばれる」というあの経験、あれはすごい! 私にはできません!!
嶋津 良くも悪くも、プライドが高かったので、自分のいる会社がよく思われないというのが嫌だったんです。また、クレームの原因をつくる営業マンが確かに社内にいて、自分は違うという意識がありました。「前の担当者はそうだったかもしれませんが、私は違う」と示したかったんです。
青木 また、お客様との契約後に定期的に訪問する話もありました。これら2つのフォローはとても重要ですよね。
嶋津 お客様を喜ばすことが自分のプライドを守ることだったんです。
青木 私の研修先で、新規開発しても1回もフォローしていないという会社がありました。聞くと、上司に「フォローするぐらいなら、新規に行け」と言われたそうです。私はそういう意見を無視して、「フォローをやりなさい」と(笑)。そうしたら、お客様に喜ばれて、倍以上頑張れるようになったと!