嶋津 私も会社を辞めるとき、同じ提案をしました。新規も大事だけど、お客様を守ることが大事だと進言したことがあるんです。却下されましたけど(笑)、今では顧客を守るという戦略は、外せなくなっているわけです。
青木 結局、一番の問題は「フォロー」。私の上司もまた「とにかく売ってこい」と言う人でした。しかし、新規はほどほどに、買ってもらったお客様のフォローを続けていたら、成果があがってきたんです。
ロープレのやり方は間違っていた?
嶋津 「営業が楽しい」というプログラミングの書き換えは、「振り返り」が効果的ですか?
青木 そうですね。どんな成果を得たのか、を書くことです。「質問でお客様のニーズを引き出して提案したら、嫌がられることがなくなった」とか「お客様がずいぶんしゃべってくれた」とか。ポジティブなことを中心に書いていく。
嶋津 『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』に、ロールプレイング(以下、ロープレ)のことが書かれていますよね。あの本を読むまで、実はロープレ否定派だったんですよ(笑)。
結局、生のお客様じゃないと、営業力は鍛えられないと考えていたんです。本当のお客様じゃないのに、同僚に対して、演技するようにやるのも嫌で、成果につながると思えませんでした。
青木 「説明するロープレ」だとそうなんですよね。「質問するロープレ」だからいいんです。質問された側は、「お客様はこう考えていたんだ」とか「こう思っていたのか」など、新しい発見があって効果があります。
嶋津 ロープレによって、「質問力」が鍛えられると考えると、すごい効果ありますね。
青木 お客様役は、お客様の気持ちが分かりますからね。説明のロープレはほんと眠いだけ(笑)。あれでは効果は出ません。