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 プロ野球は26日からセ・パ交流戦に入る。

 開幕から2ヵ月が経ち、気分一新といったところだが、シーズン序盤は両リーグとも意外性の連続だった。

 セ・リーグは今年も下位候補にあげられていた横浜DeNAが予想を覆して首位を快走。一方、この2年間3位になってクライマックス・シリーズに進出するなど地力をつけてきたうえ、メジャーから黒田博樹、阪神から新井貴浩とふたりのベテランが復帰した効果で「今年こそ優勝だ」とファンの期待を集めた広島が最下位に沈んでいる。

 パ・リーグは混戦が予想されていたが、前評判が高かったのはオリックスだ。昨年は最後まで福岡ソフトバンクと優勝争いをし、勝利数では2勝上まわっていたのに勝率2厘差で優勝を逃した。宮内オーナーはそれがよほど悔しかったのだろう。DeNAの主砲だったブランコ、メジャー帰りの中島裕之、北海道日本ハムの好打者・小谷野栄一、広島の先発として活躍したバリントンらを獲得。その補強には40億円あまりをかけたといわれる。

 ところが今年は開幕4連敗という最悪のスタート。期待したブランコが故障で長期離脱したうえ、主軸の糸井嘉男が絶不調。他の補強選手も額面通りの活躍を見せず、現在は首位日本ハムに10.5ゲーム差をつけられた最下位だ。

 もっともレギュラーシーズンはまだ100試合以上ある。DeNAがこのまま首位を突っ走るとは思えないし、広島もオリックスも巻き返しを見せるだろう。ペナントレースの行方はまだわからない。

不作といわれた昨年のドラフト
蓋を開けてみれば大豊作

 それよりも意外性があるのは、活きのいい新人が次々と1軍デビューし、主力級の活躍を見せていることだ。

 昨年のドラフトは「不作」といわれた。注目を集めたのは最速156キロのストレートを持つ有原航平(早大―日本ハム)と甲子園を沸かせた157キロ右腕・安楽智大(済美―東北楽天)の2投手だけだった。