radikoの有料サービスも好調
予想を上回る好調の理由は?

 さて、radiko.jpは去年4月、有料サービスである「radiko.jp プレミアム(エリアフリー聴取)」を開始した。これまでは、実際に聴取している地域に対応した放送局しか聞くことができなかったが、この「プレミアム」に加入することで、全国の放送局を聴取することができるようになる。要はネット経由という利点をフルに活かしたサービスが受けられるというわけだ。こちらのほうもメインは圧倒的に40代。続いて30代、50代、20代という順になっている。「プレミアム」の会員数だが、今年6月に20万人を突破した。これは運営サイドの予想を上回る勢いだそうだ。

 加入した理由のうち、栄えある1位は「住んでいる地域以外のタレントやアイドルの出演番組が聴けること」というもの。特に10代女性では80%とダントツだが、全年代・性別を通じての1位というのはなかなかに興味深い。

 私個人の話をすれば、石川啄木の短歌「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」ではないが、ふいに地元の方言を聞きたくなったりしたときにはいいかもしれない。しかし、そのためだけに月々の支払いをするかというと、少し考えてしまうところではある。やはりいかに魅力的なコンテンツを放送局側から提供してもらえるかが、radiko.jpの今後を占うことになるのではないだろうか。

「ご提供いただいたコンテンツを、いかにたくさんの方に聞いていただくかが私たちの課題です。そのためにradiko.jpの知名度を上げ、利便性を知っていただくことがradiko.jpの課題です」(青木氏)

 しかし、スマホをベースにしている以上、暇つぶしやながら聴取をしている人にとっては、スマホゲームやYoutube、SNSなどが強力なライバルになりうるのではないだろうか。そういえば、スマホ出現前のiPodやウォークマンの全盛期と比べると、そもそもイヤホンを付けずにデバイスをいじっている人の姿が相当増えた。むしろイヤホンをつけている人は少数派と言ってもいいだろう。

「まったくその通りです。ですから、radiko.jpに触れていただくことと同時に、もう一度、皆さんにイヤホンをつけていただく努力が必要になります。イヤホンのメーカーさんたちがどんなことを考えながらPR活動を行っているのか。そういう視点も重要になってくるでしょうし、きっと一緒にできることがあるはずです」(青木氏)

 電車や街なかが、再びイヤホンをつける人であふれるか。もしそうなったとすれば、それこそネットラジオ全盛の時代の到来ということになるのだろう。