メンバーの見通しに変化?
金利見通しは小幅下方修正

 FOMC参加者の政策金利の見通しは、わずかに下方修正された。2015年中の利上げ開始見込みは17人中15人と、前回見通しから変わらず、2015年末時点の政策金利見通しの中央値は0.625%と、前回調査時点(2015年3月)と同様であった。0.25%ポイントずつの金利引き上げであれば、2015年中に2回の利上げが想定されていることになる。

 一方、平均値については0.566%と、前回調査時点の0.772%から0.206%ポイント低下した。これは6月会合での利上げ開始を織り込んでいた一部メンバーの見通しが、引き下げられたためとみられる。

 また、2016年と2017年の見通しの中央値についても、前回調査からそれぞれ0.25%ポイント低下した。これも、一部の参加者が利上げ開始タイミングを後ろ倒ししたことが影響しているとみられるが、利上げを始めた後の引き締めペースも前回の見通しと比べ、わずかに低下したと言えよう。

 前述のように、2016年以降の経済成長率は前回からわずかながら上方修正されており、景気回復ペースとの見合いでは、利上げペースは緩やかなものに修正されたことになる。また、速いペースでの利上げを想定していた一部の参加者の金利予想が、他の参加者と変わらない水準に落ち着いたことで、チャートがもたらす印象は、数字以上に緩やかな利上げペースとなった。

 経済情勢次第という利上げ開始時期を巡っては、失業率が長期見通しのレンジ上限にあたる5.2%近辺まで低下することに加えて、足下で低い伸びが続いているインフレ率が上昇率を高めていくことが求められる。

 インフレ率低下の一因であるエネルギー価格については、このところ安定化の兆しが見られていることから、インフレ率が再加速するためには輸入物価の下落、ひいてはその背景にあるドル高の進行に歯止めがかかる必要があるだろう。

 また、回復が遅れている設備投資、輸出に対してもドル高が悪影響を及ぼしているとみられる。ドル高が一服することとなれば、雇用、個人消費を中心とした国内需要の回復に対する自信を深めているFRBの景気認識を、一層改善させると見込まれる。金融政策の先行きを見通す上で海外経済の動向や、為替市場の重要性がより高まっていると言えよう。