とても気さくなドミニク・アンセル氏
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「東京は非常にエキサイティングな街で、食や文化も魅力的。だからこそ、海外初進出先を日本の東京にしました。特に、表参道はSOHOと同じ匂いがします。ファッションの街であり、歩いていても美しい。このような街に素晴らしい店舗ができました。この店で、徹底的にお客様に喜んでいただけるような商品をお届けしたいのです」(ドミニク・アンセル氏)

 ドミニク氏は過去に10回以上は来日していて、東京や表参道のこともよく知っています。だからこそ、この日本1号店の完成度を高めて、自分の作った最高の商品でお客様に喜んでほしいという一心なのです。技術指導や日本独自のメニュー開発、店づくりなども含めて、ドミニク氏自身のアイデアが存分に活かされています。そして、この店を成功に導くために、実は有力な日本の企業とパートナーシップを組んで準備をしてきたのです。

アパレル企業が日本で展開する「食のブランド化」

 実は、ドミニク アンセル ベーカリーの日本展開は、日本のアパレル企業が手がけています。アパレル大手のTSIホールディングスが、飲食店などを企画運営するトランジットジェネラルオフィスと共同出資会社の株式会社D.A.B.PASTRYを設立しています。TSIが51%を出資し、新会社が米国のドミニク本体とライセンス契約を結んで、ドミニク アンセル ベーカリー トウキョウを運営しているのです。

「今の若者はファッションだけ欲しいのではありません。もっと多方面に興味を持っています。だからアパレル企業側としても、ファッションだけを提供するのではなく、ライフスタイルの一環としてカフェを展開し、本格的に飲食にも力を入れることが大事です。ファッションの延長としての“ついで”で食を付加するのではなく、食そのものをブランド化する必要があります。ドミニク アンセル ベーカリーは、その意味で最適なパートナーだと思います」(同社・濱田博人代表取締役社長)

 この言葉通り、表参道のお店はSOHOの本店より大きな店舗面積で展開しているのが最大の特徴です。表参道の店舗は、店舗面積約330平方メートル、2フロアの路面展開で、年間7億程度の売上目標を設定しているようです。