NYで人気店となった最大の理由は、革新的な商品開発

ニューヨークSOHOにある本店
Photo by T. I.

 冒頭でも触れましたが、同店が人気になったきっかけの「クロナッツ」は、クロワッサンのサクッとした食感をドーナッツで楽しめる革新的なスイーツです。

 しかし、斬新なメニューはこれだけではありません。チョコレートウェハースと自家製のマシュマロの中に冷たいバニラアイスクリームを入れた「フローズンスモア」に、創業時からのメニューでドミニク氏が「毎朝食べている」という「DKA(ドミニククイニーアマン)」など、そのどれもがオリジナリティに溢れているのです。

DKA
フローズンスモア
クッキーショット
ベイリーズ入りクッキーショット

 そしてもう一つは、私がニューヨーク店を訪れた時に大人気だった「クッキーショット」。ショットグラスの形をした温かくしっとりやわらかいチョコチップクッキーの中に、バニラの香りのする冷たいミルクを注いだスイーツです。クッキーをかじりながら中のミルクを飲むという全く新しいスタイルには驚かされます。

「今までこんなもの食べたことがない」とNYでも大人気でした。私はこのクッキーショットがどうしても食べたくて、NYの同店を訪れたほどです。この時は、ベイリーズ(クリーム系のリキュール)とコラボしたベイリーズ入りのクッキーショットを提供していました(2015年10月の期間限定商品)。

 このようなコラボレーションを日本でも行うことは当面ないようですが、常に斬新な発想で商品開発を進めている点こそが同社の独自性です。この独自性は、ドミニク氏の「とにかくお客様に満足していただきたい、自分の作ったものでお客様に喜んでいただきたい」という思いからくるものです。

「さまざまなものからインスピレーションが生まれるので、とにかく色々なものを見て感じるようにしています」と話すドミニク氏は、取材当日、インタビューを受けた女性記者のかわいらしい靴からヒントを得て商品を作れそうだと笑っていたのが印象的でした。常に商品開発のヒントを探しているからこそ、ここまで独自性のある商品を生み出し続けられるのでしょう。商品にかけるドミニク氏の思いこそが、同社の最大の特徴であることを改めて実感させられました。