ネグレクト効果という有名なアノマリー(経験則)がある。市場で注目度が低く、将来の株高をあまり期待されていない企業への投資パフォーマンスが意外に高い、というものだ。

 このネグレクト効果を上手に生かす手法が、長期リターンリバーサル戦略だ。

 内容は非常に簡単で過去5年間で下落が大きかった銘柄に投資をするものである。シンプル過ぎてあまり使われていないようだが、投資効率は良好である。

 図1は、東証一部上場企業のなかで過去5年間の下落が大きいほうから2割に該当する企業に、毎月投資した場合の翌月の超過収益率(東証一部単純平均収益率に対する超過分)を見たものだ。