台湾以外の地域は共産党組織によってカバーされている。換言すれば、中国本土、そしてそれぞれ1997年、1999年に“祖国返還”した香港、マカオ両特別行政区においても、中国共産党の支配力が“直接的に”及ばない地域は原則ないということだ。

 “基層組織”と呼ばれる全国各地にある草の根共産党組織は436万ある(前年度比+1.3%)。これらの組織が、党中央の方針や政策を全国各地にリアルタイムで浸透させ、中央・地方、都市部・農村部を問わず、そして少数民族が多いチベット自治区や新疆ウイグル自治区といった国境地帯も含めて、共産党の支配力を確固たるものにしているということだ。

 なお、2014年末において“入党”を申請している人民の数は2181.5万人で、うち“積極的入党分子”は1029.7万人いるという。共産党員は今後とも漸進的に増えていくものと思われる。そう遠くない将来、たとえば、習近平時代に迎える2021年という共産党設立百周年あたりで、“中国共産党員1億人突破”といったニュースが流れ込んでくるかもしれない。

求心力と団結力を強化する
“表彰”というアプローチ

 2015年7月1日、全国各地の共産党組織で“共産党設立94周年”を盛大に祝うイベントが開催された。

 多くのイベント会場の現場で実践されたのが、中国共産党が自らの求心力と団結力を強化する際に使われる傾向が強い“表彰”というアプローチである。共産党は、党組織内で“優秀”な(筆者注:ここで言う“優秀”とは、政治的に共産党イデオロギーへの忠誠心を示し、清廉潔白な仕事スタイルを堅持し、自らが管轄する地域の政治的安定や経済的成長を一定程度以上の業績で収めている状態を指す)共産党員を政治の季節や時代の節目に表彰し、大々的に持ち上げることを通じて、他の党員たちに対する見せしめとするのである。

 そんな共産党組織のトップに総書記として君臨する習近平は、共産党設立94周年の前夜、6月30日午前、北京の人民大会堂で中央組織部が選んだ“全国優秀県委書記”102人と会い、握手をし、記念写真に収まった。全国2800以上の県(都市部と農村部の接続地域に多い行政区画)から選ばれた“優秀”な共産党委員会書記の業績や取り組みを評価し、より一層の努力と他の党員たちの手本になるように促した。「党中央が今回の活動を行う意義は、広範な幹部の成長に対して正しい道標を示すことにある」(習近平)。