「ウェイさん、まぁそう言わないでくださいよ。健太だって、この会社を良くしようと頑張っている仲間です。私も彼が言うことには一理あると思います」
「じゃあ、どうすればいい?」
「チューブとプレートそれぞれのサプライヤーからエンジニアを派遣してもらいましょう。2~3日で構いません。モデルラインから出てくる部品の問題個所を実際に見てもらって、具体的にどの部分を改善してほしいのかを理解してもらいましょう。夜は、私とウェイさんで彼らを食事に招待しますよ」
食事の一言にウェイは表情を和らげ、スティーブがそこまで言うならと、サプライヤーからエンジニアを派遣してもらうことになった。
2人で廊下を歩きながら、スティーブは健太に言った。
「サプライヤーのエンジニアと仲良くなって、いつでも連絡を取れるようにしよう。食事に誘うからには、先方もそれなりの責任者を出してくるはずだ。彼らを窓口にして改善点を伝えることができる。そして、これを継続的な取り組みにしよう」
「ありがとうございます」健太はスティーブの配慮に礼を言った。
「スティーブ、2点ほど相談したいことがあるのですが、今いいですか」
「いいよ。僕のオフィスで打ち合わせしようか」
(毎週火曜日と金曜日に更新。次回は7月24日更新予定)

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