国公立発のベンチャーが元気
私立発が減少した理由とは?

 この記事を読んで初めて「東大は、そんなにベンチャーが盛んだったのか」と驚かれた皆さんには意外かもしれませんが、実は近年、東大だけでなく、京都大学や大阪大学などの国公立大学のベンチャーが盛んになっています。昨今の大学発ベンチャーの動きを知る上で大変参考になるのが、今年3月、経済産業省が発表した『大学発ベンチャー調査 分析結果』です。

 この調査では2008年度と2014年度で、大学ごとに学内発のベンチャーの創出数をまとめています(図表1参照)。

 全体の数では08年度の1807件に比べ、昨年度は1749件と少し減っていますが、ご覧いただくとおわかりのように、東大発ベンチャーは125から196とものすごい勢いで増えているのが際立っています。京大も64から84と大幅に増加。阪大も各大学で減少傾向にある中で2件積み増しています。

 もう1つ、注目したいのは私立大学発のベンチャーの減少が目に付くことです。19から34に増えたデジタルハリウッド大学は、例外的に、杉山校長の指導よろしくデジタルコンテンツの分野で異彩を放っていますが、上位十傑で唯一私立の早稲田は74から67に減少。慶應義塾も51から38に減らしています。立命館、日大も同様です。

 なぜ国公立が元気で、私立が低調なのでしょうか。そのことを示唆する別のデータが同調査に掲載されています。それが2008年度と14年度の調査で、大学発ベンチャー企業の業種を調べての比較です(図表2参照)。