デザイン性が高い住宅を作りたいのであれば、建築家に設計を頼むの田近道だろう。そこで、ダイヤモンドQ編集部は、施主と建築家を仲介するアーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)の丸山雄平社長に、上手な建築家との付き合い方を聞いた。
――建築家に住宅の設計を依頼する場合、一体何に気を付けて、どうやって選べばいいのですか。
建築家は土地の形状をはじめ、四季や日差しの変化、将来の生活スタイルなどを考慮しながら図面を引いていく。その過程で、予算などの都合で我慢せざるを得ない部分も出てくる。その折り合いをつけて、デザインとも両立させるのが、建築家の真骨頂。
デザインは、日本では付加価値程度に見られるが、イタリアではデザインされていないものはプロダクトと見なされない。機能性が高いなどという観点だけでは、趣味や料理などを楽しめる生活は生まれないからである。
一方、デザインを実際に実現してくれる工務店の腕も重要だ。「建築家の家」は複雑なだけに、単に図面を受け取って建てるのでなく、実際に暮らす上でトラブルが起きてしまうようなデザインであれば、建築家と互角に渡り合って設計も提案できるような能力が欠かせない。
ただ、建築家とあれこれ協議していると大抵予算をオーバーする。このため、まず予算内で最大限やりくりしてくれる人を選びたい。また、建築家はライフスタイルのアドバイザーでもあり、長い付き合いになるので、相性も大切。