「国の年金」の見込み額がわかったら、勤務先の「企業年金」の有無を調べてみよう。企業年金制度を設けている会社もあれば、一時金だけの会社もある。制度は会社によってさまざまだ。おもに下記のようなパターンが考えられる。

・退職一時金のみ
・退職一時金+企業年金(期間が決まっている場合と終身年金の場合がある)
・退職一時金+厚生年金基金
・退職一時金+確定拠出年金
・確定拠出年金のみ

 転職経験がある人は、企業年金の受給要件に注意したい。会社によっては「60歳時点で勤続20年以上の者」などといった要件を設けている場合がある。こうした規定があると、1ヵ月でも20年に満たないと1円も企業年金がもらえない可能性がある。

 また、転職前の会社で厚生年金基金に加入していたと思われる場合は、定年以降に請求手続きすることを忘れないでおこう。

 一般に企業年金が充実している会社は、退職一時金が少なく思えることがある。企業にしてみると一時金も企業年金も合わせて「退職給付」だが、社員の多くは企業年金があることは知らずに、退職一時金だけ受け取れると思っている。この場合、気をつけたいのは住宅ローンだ。

 ある程度大きな会社に勤めていると、「うちの会社なら退職金は2500万円くらいもらえるはず」と、あまり根拠もなく思い込んでいる人が多い。企業年金が充実している分、一時金が少ないことを知らずに、「住宅ローンの残りは退職一時金で完済しよう」と目論んでいると、アテが外れることも。思ったより少ない退職一時金を使ってローンを完済してしまうと、老後資金として心許ない額しか残らない可能性がある。

 冒頭で述べたように「知らない」こともリスクだが、「思い込み」はもっとリスクなのだ。面倒と思うかもしれないが、自分と配偶者の年金額を調べてみよう。金額を知ると年金だけで生活するのが難しいことが実感でき、今後の貯蓄のモチベーションにつながるはずだ。

―― 今週のミッション!――
 
◆自分と配偶者の年金額を調べてみよう!

 
◆勤務先の退職金制度と企業年金制度を調べてみよう!
 
◆年金フローチャートを作ってみよう!