骨盤と背骨の正しい関係

背骨がゆがんでいる人は内臓の病気になりやすい!?イラスト:青木大(DAICREATION)
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 さきほど「骨がゆがむ」という表現を使いましたが、骨自体がぐにゃりと曲がってしまうことは基本的にはありません。正確にいえば、「骨の並びがゆがむ」ということです。

 体の正面から見れば、背骨は骨盤からまっすぐ上に伸びています。しかし、体の横から見れば、背骨はゆるやかなS字カーブを描いています。

 首の骨7つが、前にわん曲し、背中の骨12個がうしろにわん曲し、腰の骨5つが前にわん曲しています。これを生理的わん曲と呼びます(右イラスト)。

 この状態が、人間の背骨にとって最も自然な状態です。この状態でこそ骨の「神経の通り道」としての機能がフルに発揮されます。

 しかし特にゆがみやすいのが骨盤です。骨盤は背骨の土台になっており、骨盤がゆがむと、それに合わせて背骨もゆがみます。背骨がゆがむと、首の骨もゆがみます。そうやって体中がゆがんでいくのです。

人間は毎日ゆがむ

 骨盤が右にゆがめば、背骨は左にゆがむことで、全体としてバランスをとろうとします。骨盤が前にゆがめば背骨は後ろへ、骨盤がねじれれば背骨もねじれるという形でバランスをとります。骨がゆがめば、筋肉のバランスも悪くなります。

 日常生活をしているだけで、人間の骨盤は毎日確実にゆがみます。だとすると、たとえば満40歳の人ならば、40年間分ゆがんでいることになってしまいますが、さすがにそれはありえません。人間の体には、自分の骨のゆがみを修整する機能があるのです。たとえば寝ている間にもゆがみは戻ります。人間は、朝起きた直後、少しだけ背が高くなっているというのを聞いたことがある人も多いでしょう。

 しかし、毎日同じ姿勢で作業をしたり、良くない姿勢で寝たりということが続くと、修復機能が追いつかず、ゆがみが大きくなります。ゆがみが大きくなりすぎてこれ以上は危険だという領域に入ると、痛みという形でSOSが発せられるのです。