やっぱり息子は自分の子でなかった!<br />元彼との再婚のつなぎに使われた悲劇の夫(上)自分の子どもと「親子ではない」可能性がゼロだと本当に言い切れますか?

 突然ですが、質問です。

「息子さんは本当にあなたの子ですか?あなたは本当に息子さんの父親ですか?」

 何を馬鹿げたことを!失礼じゃないか?そんなふうにお叱りを受けるのも無理はありません。しかし、「親子ではない」可能性がゼロだと本当に言い切れるでしょうか?司法統計によると親子かどうかを争う事案(親子関係不存在確認の申立件数)は1365件も存在するのだから(平成24年)、決して他人事ではないでしょう。なぜなら、今の日本では「出生時のDNA鑑定」は義務付けられていないので、今回紹介するような悲劇は一定数、起こるべくして起こるからです。

 例えば、あなたは引っ込み思案で口数が少なく、1人でいるのが好きなタイプなのに、息子さんは大勢に囲まれているのが好きで思ったことはすぐに口にするタイプ。またあなたは一重で切れ長のしょうゆ顔なのに、息子さんはぱっちり二重のソース顔。そんなふうに性格も容姿も自分とは正反対。似ても似つかないので首をかしげるのは日常茶飯事。だから息子さんとは相性が悪く、ちょっとしたことでぶつかってしまうことが多々あるとしたら。

 報道によると元光GENJIで俳優の大沢樹生さんが、女優・喜多嶋舞さんとの間にもうけた長男が実子ではないと訴えた「親子関係不存在」の確認を求める訴訟が現在、係争中のようです。大沢さんはどのようなきっかけで「本当に俺の子なのか?」と疑い始めたのかは分かりません。

 いずれにしても「育ての親と実の親の相違」は円満な家庭で仲睦まじく暮らしている夫婦にとって単なる戯言に過ぎないでしょう。夫が妻のことを心から信じていれば、妻に「男の影」を感じたりはしないのだから。しかし、険悪な家庭で仮面夫婦を演じている夫婦はどうでしょうか?前述のような疑いの目が日増しにどんどん膨らんでいけば、こんなことが頭をよぎっても不思議ではないでしょう。「もしかして俺の子じゃないかも」と。

「自分の子ではない」と、うすうす勘づきながら
離婚が避けられなくなってしまったら?

 育ての父親と実の父親、そして母親……「子どものため」という視点で3人一致団結できれば良いのですが、特に実の父親と母親はもともと平気で不倫をするような倫理観の欠落した輩たちです。だから実際に白黒をつけようとすると、途端に醜い責任のなすりつけ合いが始まるのです。例えば、心のうちは三者三様のようで……。