産地を競わせ品質を強化
迎え撃つ新潟県の“新兵器”は?

 さらにホクレンは今年から、「『ゆめぴりか』コンテスト」を実施。「ゆめぴりか」の中でも、最優秀サンプルに選ばれた「最高金賞ゆめぴりか」は、12月下旬から、魚沼産コシヒカリと同程度の価格で、数量限定販売をする予定だ。

 また、「ゆめぴりか」の基準を満たしていることを示す「認定マーク」の周知徹底にも力を入れる。今年10月から新たに開始したマツコ・デラックスさんのCMは、この「認定マーク」を消費者に知ってもらいたい、との思いが込められている。

 ホクレンが品質維持に躍起になる背景には、不透明な流通が横行していることにある。実際、基準を満たしていないのに、こっそり「ゆめぴりか」を名乗って販売されていたケースも見つかっている。「違法行為」ではないのだが、ブランド維持のために好ましくないことは、言うまでもない。

 生産者に品質を守ることを意識してもらい、さらに切磋琢磨をしてもらうとともに、「よい米を作れば、高く売れる」という好循環を作って行かなければならない。

 ブランド米ブームも後押ししているため、発売直後は売れるかも知れないが、長い目で見れば、「いつ買ってもおいしい」と評価される実績を積み重ねなければ、ブランド米として安定した地位を築くことはできない。新興ブランド米に広がった、厳格な基準による生産者への指導や、収穫したコメの選別の流れは、今後も広がって行くだろう。

 こうした攻勢を迎え撃つ新潟県は来年、新ブランド米「新之助」を世に出すことが決まっている。「コシヒカリ」と肩を並べるトップブランドという位置づけで、「ゆめぴりか」や「つや姫」「青天の霹靂」と同じように、厳格な基準で選別を行う。

 米価は下落傾向が続いており、昨年度などは「暴落」と言える落ち込みぶりだった。そんな環境下にあって、「各県とも、ブランド米に賭ける意気込みは大きいはず」(青森県農林水産部販売戦略課)。ブランド米は、コメ農家の生き残りにも大きく影響する戦略商品なのだ。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)