“イクメンブーム”に踊らされるな

 同じように、“イクメン”と言っても、みんなが同じことなどできるわけがないのです。

 みんな一斉に、という時代は終わりました。
 情報を鵜呑(うの)みにするのは、単なる勉強不足です。

 夫婦2人で話し合って、わが家だけのオリジナルな生活スタイル、オリジナルな育児を目指したらいかがでしょうか。

 パパも“イクメン”に興味があるのなら、最初から気張らずに、ちょっとずつ始めればいいんです。ゴミ出しだって、立派なお手伝いですよ。

 一方、ママは、パパに“イクメン”を期待しすぎたらいけません。
 期待しすぎるから、期待がはずれたときの失望が大きいのです。

 初めからあまり期待せずに、見守る余裕がほしいところです。
 また、もしパパが必要以上に“イクメン”に燃えていたら、バーンアウト(燃え尽き症候群)に気をつけて、うまく気持ちをコントロールしてあげてください。

 要は、夫婦お互いの気持ちの問題です。
“イクメン”なんて言葉がないころから、育児に参加する父親はいました。

いまの“イクメン”の賛美された部分に踊らされないように。

 お互いが認め合って、結婚して、子どもまでできたんだから、“イクメン”で亀裂が走るなんて、さびしいですよ。

 私は昔から言い続けていますが、育児ほどクリエイティブな仕事はありません。

 ひとりの人間を、赤ちゃんから大人になるまで育てあげるのですから。
なんと崇高で、責任重大な仕事であることか。

 ママとパパは、そんなすばらしい体験を共有できるのです。

隣の家など関係のない、わが家オリジナルの育児を築いてくださいね。
自然に、無理せずに、仲よく。