クラウドのデータから
働き方のベストプラクティスを導く

 コラボレーション評価は、社員への面談による相互評価だけでなく、今後はクラウドから得られるデータが活用される可能性があるようだ。日本マイクロソフトでは試験的に、営業部門における評価が高かったプロジェクトのコラボレーション率のグラフを作成している(下図参照)

高い成果を挙げる社員ほど<br />「自分の席にいない」ことが証明された出所:日本マイクロソフト

 この例を見ると、社内表彰を受けたプロジェクトに関わった社員の働き方が、他の社員とのコラボの状況も含めて手に取るようにわかる。「表彰を受けたプロジェクトのメンバーがどのような働き方をしていたかの相関を見てみると、他部署の人と多く仕事をしている、つまり自分の席にはあまりいないということがわかりました。このことから類推できるのは、できる社員は“他の社員を巻き込んで仕事を進めるタイプの人”だということです」(越川氏)

 このような分析によってハイパフォーマーの働き方を数値化することで、その働き方をどうすれば実現できるかを組織で学ぶこともできる。マイクロソフトが目指す働き方改革の狙いの1つはそこにある。

 クラウドに働き方のデータを蓄積し、AIによる分析と自動化をすすめると、個々の生産性も、チームワークの効率も高めることができる。大企業マイクロソフトがためらいなく姿を変える様は、PC時代からクラウド時代への働き方の変化を示す、1つの先行事例だ。

(取材・文/ダイヤモンドIT&ビジネス 指田昌夫)