中国のリサイクル事業に期待<br />アジアナンバーワンを目指す<br />DOWAホールディングス社長 山田政雄 Photo by Toshiaki Usami

──2011年1月より中国で家電リサイクル法が施行される。

 当社は04年末から蘇州において、工場で排出される端材や不良部品などのリサイクルを行い、ノウハウを蓄積してきた。

 法施行に伴い、まずは蘇州と天津で家電リサイクル事業を始める。政府の景気刺激策により、薄型テレビへの買い替えなどが急速に進んでいる。それに伴い、リサイクル需要も大きく伸びるだろう。

 当社はダイオキシンや排水処理など、安全面や環境への配慮において、世界のどの国の水準も超える厳しい管理を行っている。家電メーカーが廃家電の適正な処理を求められるなか、技術力の高さは大きな強みである。

──しかし中国でリサイクルした金属類を国外へ輸出することは難しい。

 確かに中国から持ち出すには高い関税を払わねばならず、事実上、輸出はできない。したがって、中国国内で収益を得られるビジネスを構築する。廃家電などをいかに安定調達できるかが、事業の成否を分ける大きな要素となる。