東芝の粉飾決算、社員はどう見ているのか

 続いて、粉飾決算にゆれる東芝の社員クチコミを見てみましょう。全体ランキングでは、ソニー、パナソニック、日立に次ぐ第4位となった東芝。8つの評価項目を見ると、他社と比較して「法令順守意識」が低いわけでもなく、他の項目が突出して高いわけでもなく、極めて平均的な日本の大企業の様相を呈しています。事件につながる何かしらの予兆はあったのでしょうか。現場の社員たちから寄せられたクチコミを見ていきます。

[管理部、在籍5~10年、現職(回答時)]
不適切会計の問題があったが、雰囲気は和やか。ある程度出世してくると記事になったような状況も起きてくる。いわゆる空気をよく読めるかというのが重要になってくる。

[セミコンダクター&ストレージ社、在籍3年未満、現職(回答時)、新卒入社、男性、東芝]
部署単位で組織風土が違ってくると思うが、全体としては良くある大企業といった感じ。社員は所謂「いい人」が多いが、悪く言えば安定志向で、色んな意味で会社への依存心が強い傾向とも言える。与えられた仕事をミスなく無難にこなし、かつ上司に気に入られるタイプの人間が出世しやすい。一方、上に物怖じせず自分の意見を貫き通すような、気骨あるリーダータイプの人はあまり見かけない。こうした組織構成なので、事なかれ主義が横行し、不正会計事件が生じたのだと思う。また、この事件後に原発事業での更なる損失隠しが発覚したことからもわかるように、この組織風土が変わりそうな気配は全く感じられない。

[管理部門、在籍10~15年、現職(回答時)]
テレビ等で報道されている通り、かなり気合で物事を進める風潮あり。極めて古い日本的、官僚的組織。
一方で高学歴な優秀者が多いのも事実。

 他のメーカーと同様、いわゆる官僚的でトップダウン、縦割り組織の大企業気質であることがわかります。その中で、事件について言及しているクチコミからは「空気を読む」「ことなかれ主義」といった隠蔽体質につながるような社風が伺えます。

日本の製造業を支える
ピラミッド型組織とその問題点

 トップを競うソニーやパナソニック、そして最下位となったシャープ、粉飾決算の渦中にある東芝など、それぞれの会社のクチコミを見て気がつくことは、いずれもいわゆる「大企業病」の体質がある点です。年功序列、トップダウン、縦割り組織、事なかれ主義などは、どの企業においても共通した課題として見えてきます。今は明暗分かれている各社も、実態は大きく変わらないのかもしれません。それぞれの社員たちが感じていることは、戦略をしっかりと立て、新しい時代を築くための商品開発をボトムアップで行っていくこと、そして若い人材が活躍できる場をつくること、といった未来へつながる方向性の提示です。

ソニー経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrQT&q_no=10

パナソニック経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrQN&q_no=10

日立製作所経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrN0&q_no=10

東芝経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrN1&q_no=10

三菱電機経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrN2&q_no=10

NEC経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrPk&q_no=10

富士通経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrPl&q_no=10

シャープ経営者への提言
http://www.vorkers.com/company_answer.php?m_id=a0910000000FrQO&q_no=10