これから就職活動を始めるにあたり、学生のみなさんは、大学のガイダンスなどで「自分がやりたいことができるか」「自分自身が成長できるか」を考えて企業選びをしよう……と言われているかもしれません。ただ、そうはいっても気になるのが、「人気企業ランキング」です。
一口に「人気企業ランキング」といっても、学生に人気の高い企業や業界は、実際に働いてみると「イメージが大きく違った」、「つまらない」、「賃金が安い」といったギャップがあることも少なくありません。そこで知りたいのが、実際に社会人として活躍しながら、業界や企業の実態を知る先輩がオススメする“真の人気企業ランキング”ではないでしょうか。
年収1000万以上のハイクラス人材の転職サイト「ビズリーチ」を運営する株式会社ビズリーチが、同サイト会員のビジネスパーソン2228人を対象に、就職活動中の大学生に勧めたい企業についてアンケートを実施(調査期間は、2012年11月26日~12月3日)。その結果を見てみると、平均年収が1000万円を超える“勝ち組”先輩の選ぶ人気企業ランキングは、大手商社や金融機関などだけに人気が集中しがちな学生の人気ランキングとは、大きく異なっています。
人気トップ企業の共通点は
“大手安定”ではなかった!
1位は三菱商事で、同社が行っているこのランキングで3年連続の1位を獲得。三菱商事に限らず、5位にもランクインした三井物産などの総合商社は、文系男子の学生を中心に人気で、就活サイト各社が就活生を対象に行う人気企業ランキングでも上位に必ず入っています。
その一方で、目を引くのが4位のグーグル、8位のアップル、10位のアマゾン。そして、学生の間では、「激務」といったイメージを持たれがちなファーストリテイリングが6位に、7位に楽天、そしてリクルートが9位に入っていることです。こうした企業は、学生に聞いた人気企業ランキングでは、あまりトップ10では見かけない企業名です。
勝ち組の先輩たちが選んだそれぞれの企業に共通するキーワードは、「グローバル」であること。グーグルやアップルといった外資系企業はもちろんのこと、ユニクロを展開するファーストリテイリングは今やアジアとアメリカ、欧州を中心に446店舗を展開(2013年10月10日現在)。また、これまで国内事業がメインというイメージの強かったリクルートも上場をきっかけに海外展開を強化し、中国、東南アジア、インド、ヨーロッパに進出し、各国の企業を買収するなどで、展開を拡大しています。
グローバル化が避けられないなか、こうした企業に入ることによって、世界水準のビジネスを知り、グローバル競争に勝つための戦術を身に付けることも不可能ではないのです。