まだつい先日の昨年12月中旬、私はこのコラムで「ずさんで悪質極まる中国の旅行サイトを許さない!」というタイトルで、旅行サイト「去◯儿網(去[ロ那]儿網)(Qunar.com,どこへ行くネット)」の悪質な販売手法で航空券などを販売していることを批判した。その販売手法があまりにも悪質なので、詐欺と批判されても外れていないと思うほどだ。

 だから、コラムのなかで、私は「このような消費者を騙すような卑劣な詐欺行為がのさばることを絶対に許さないと久しぶりに闘志を沸かせ、その問題と中国のこうした不良旅行サイトを暴露することに踏み切ったのだ」と宣戦した。

 コラム記事がネットにアップされたあと、facebookや中国国内の微信(WeChat)、新浪微博などでたくさんのコメントをいただいた。その反響ぶりに驚くと同時に、この問題がまさに社会問題になっていると体感した。

中国の航空会社が続々と
Qunar.comを封殺へ

問題の予約サイトQunar.com(http://www.qunar.com/

 そんななかで、2015年の最後の日、つまり12月31日に、中国南方航空、海南航空、首都航空(海南航空グループ)がほぼ同じ時間に、ほぼ同じ文面で、Qunar.comとの提携関係を一時中止し、そのプラットフォームに設けられた公式ショップを閉鎖する、と公表した。

 南方航空と海南航空に引き続き、1月4日までに、重慶航空(中国南方航空子会社)、中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)などの主要航空会社もQunar.comとの提携関係を断っている。これで中国の大手航空会社の4社が全て、Qunar.comを封殺する作戦に出たと言える。

 中国国際航空と中国東方航空は声明のなかで、このところQunar.comに関する大量のクレームが発生しており、顧客の方々の権益を守るために、Qunar.comにある公式ショップの閉鎖を決定した、と述べている。

 その激震はまだ続く。