ソニー創業者の井深大氏も絶賛した『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』。1983年刊は、アマゾンマーケットプレイスで、28,800円のプレミア価格がついた。
「0歳からの伝説の育児バイブル」としてリニューアルした『赤ちゃん教育』は、子育てジャンルのベストセラーになり、第6刷が決定。
「週刊文春」2月18日号(2月10日発売)の【文春図書館・ベストセラー解剖】でも大きく紹介! 海外からも次々翻訳オファーが届いているという。
そして、いよいよ「ほかの本を読む前に、この一冊だけかならず読んでください」と、カヨ子ばあちゃんが熱く語る、注目の新刊『0歳からみるみる賢くなる55の心得』がリリース。
発売早々、Amazon.co.jpの単行本「総合ランキング1位」を記録。
昨年11月29日の「読売新聞」と、12月7日の「日経新聞」に掲載されて第3刷が決定したが、1月27日には「朝日新聞」にも大きく掲載。
本連載も、累計90万PV(ページビュー:サイトの閲覧数)を突破した。
累計34万部突破の「カヨ子ばあちゃん」シリーズ。その中でも、ベストセラーとなった『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』の3部作がギュッと1冊に凝縮された本というから、「スーパーBEST版」「ベスト・メッセージ集」と言っても過言ではない。
83歳「脳科学おばあちゃん」の熱いメッセージをお届けする。

泥んこ遊びを
おおいにやらせよう

ふれたものがなにかを<br />すばやく知る<br />――子どもの脳力が<br />120%アップする心得11久保田カヨ子
(Kayoko Kubota)
1932年、大阪生まれ。
脳科学の権威である京都大学名誉教授・久保田競氏の妻で2人の息子の母。約30年前に、日本における伝統的な母子相伝の育児法を見直しながら、自身がアメリカ在住時と日本で実践してきた出産・育児経験をもとに、夫・競氏の脳科学理論に裏づけされた、“0歳から働きかける“久保田式育児法〈クボタメソッド〉を確立。この20年で3000人以上の赤ちゃんの脳を活性化させてきた。テレビなどで「脳科学おばあちゃん」として有名。2008年、株式会社『脳研工房』を立ち上げ、現在代表取締役。著書に、累計34万部突破のシリーズ『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『カヨ子ばあちゃんの男の子の育て方』『カヨ子ばあちゃんのうちの子さえ賢ければいいんです。』『赤ちゃん教育──頭のいい子は歩くまでに決まる』『カヨ子ばあちゃんの子育て日めくり』(以上、ダイヤモンド社)などベストセラー多数。ズバッとした物言いのなかに、温かく頼りがいのあるアドバイスが好評。全国からの講演依頼もあとをたたない。
【株式会社脳研工房HP】 http://www.umanma.
co.jp/

 ぬるぬるした感触は、幼児の好むものの一つです。
 砂場での泥んこ遊びなどを覚えると、くる日もくる日も、砂に水を入れ、粘着力を強めるために、他から土を持ってきて混ぜ、左官並みの技術を開発したりします。

 一度この魅力にとりつかれると、飽きることを知りません。プリンの型づくりから堤防づくりまで、泥んこ遊びをおおいにやらせてください。

 折り紙を正確に折ることを教えるときは、「よく見なさい」と目で紙の重なりを見て判断させるより、利き手でない手の人指し指や親指の先で、きっちり紙が重なっているかを、手にふれた感じで判断させましょう。

 初めは時間がかかりますが、いったん覚えれば、早く正確に判別することができます。また、指の器用さにも作用して、折り紙だけでなく、手使いの上達を早めます。

 微細な差は指先の感触のほうが、目より確かですから、私は遊びの中に多くの感触を利用できるように心がけました。

 ジグソーパズルも、右手は一片をはめ込む、左手は他の一片をさわって「どこに合うかな」と、目で探させることや、何度もして飽きたようなパズルも、お正月にする福笑いのおたふくさんのように目を閉じてさせると、新鮮な気分で楽しめ、指先の感覚みがきにもってこいのものになります。

ふれたものがなにかを
すばやく知る大切さ

 私は、ふれたものがなにかをすばやく知ることは、とても大事な生きるすべに通じるものであると考え、息子が手にするものの感触に気を取られているとき、続けてやられると困るものでも、黙認したことがたびたびありました。

 爪でガラスをひっかいてキリキリと音を立てることなど、私が耳を押さえてイヤな顔をすると、その様子を面白がってますます続けます。

 何度もひっかいているうちに、音を出すためには爪にどれくらい力を入れるか、どのくらいの角度がよいかマスターしたら、そのうちにママの嫌いな音を知り、本人もイヤな音としてとらえていくのです。

目かくしして、手でさわって、そのものが「なにか」を当てる遊びなどは、手の触覚を鍛えるのによい方法です。

 背中に指で字を書いて当てる遊びも年長者ならできますが、幼児には、お母さんの背中を指で強く押させ、それを何本で押しているか、なんの指で押しているかを当ててやります。