そのことについては、今後の連載でさらに詳述していこうと思います。

 ここでひとつだけ新入社員に対する教育内容(育成プログラム)に踏み込んでおくと、前回前々回に述べたような「根性型研修」は限定された目的にはかなうかもしれませんが、それ以上のものではない、ということです。

 基本は「自ら考える習慣をつける」をトレーニングするべきです。恐怖と怒号と圧力によってできるようになる業務の作法や技術も、ないと言えません。しかし、現場に出たときに、いつでもプレッシャーをかける先輩が近くにいられるわけではありません。状況に応じて行動するには、自分で考える習慣が不可欠です。

 新入社員のときに最初に身につけるスキルが脊髄反射的な対応でしかないとすれば、その後の成長がかなり心配です。

「自ら考える習慣をつける」ためにこそ、早い段階でダイアローグ(対話)によって他者の考えを理解し、自分の考えを修正する経験をしてほしい、と思うのです。


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