視野を広げる習慣の有無が、一流と二流を分ける

 ほかにも視野を広げる方法はたくさんある。旅行に行くのも視野が広がるし、なかでも良質の留学生活は視野と人脈、住む世界が格段に広がる。もっとも手っ取り早いのは違う分野の優れた人と交流して、その経験ならではの話を上手く引出すことだろう。はっきり言って同じ分野の賢い人ばかりと会うより、全く違う分野の普通の人と会ったほうがよっぽど視野は広がるのである。

 世の中を見る視点を広げ、若いうちに選択肢を広げてあげることは、まだ子供が無知な状態で自主的な判断を迫る前に、親が子どもにしてあげられる最も大切なことだ。

 実際、情熱的な成功している科学者の友人にその原体験を聞いたら、子どもの時に万博に連れて行ってもらって機械に強い関心を抱いたのがきっかけ、と言っていたが、子どもの時についた心の火は、人生を通じて燃え続けるものなのである。

 今回は子供及び自分自身の視野を広げるための方法に関して議論してきた。前回コラムで「単に自主的な判断をさえるだけでは主体性教育は成功しない」と書いたが、この「視野を広げる」教育を並行して行わないと、無知のまま次々と思い込みで決断する、大変迷惑な人に育ってしまうのだ。

 次回コラムでは、『一流の育て方』から、第三章「非認知能力・グリット」の具体的な伸ばし方の一部を抜粋して、皆様と議論させていただきたい。