インターネットが
ビジョン型経営を後押し
KeePer技研株式会社は出店数ノルマがあるわけでもないのに、どうして店舗が増えていったのでしょうか? その大きな後押しとなったのは、同社社長である谷好通さんが15年以上続けているブログでした。車のコーティングへのこだわりなどを書き綴ったこのブログの内容に共感した人たちが、「私もKeePer技研のプロショップをやりたい!」と手をあげてくれたのです。しかも、従業員の離職率も2~3%ときわめて低いそうです。
谷さんが繰り返し書いたり、語ったりしてきたことの根底にあるのは、「お客様が喜んでくれることがすべて。すべてはそこから出てくる」ということ。社員やフランチャイズ店のオーナー・従業員も、そこに共感してくれているのだそうです。
それにしても、谷さんのメッセージは相当な数の人に届いているようです。「なぜブログでの語りがそこまで多くの人に浸透したのでしょうか?」と尋ねると、次のように答えてくださいました。
「『私が伝えていることは、そんなに複雑じゃない』ということが1つですね。そして、もう1つは、『いつも言っている、書いている』ということ。弊社は、インターネットが発達した世の中だからこそ成り立っている会社だと思いますよ。SNS上でもKeePerの評判は非常にいいですし、知名度が広がるスピードも早くなっています。来店されるお客様もやはりインターネットを見てから来られます」
インターネット時代がビジョン型経営をさらに強化し、ビジョンを伝え続けることで、従業員だけでなく、取引先も自ずと増えていくということが起きているようです。
(第27回へつづく・3月28日公開予定)