「グループディスカッションでは、リーダーしか評価されませんか?」
「無理してリーダーを引き受けたのに、選考で落ちてしまいました」
これは、就職支援をしていると毎年のように受ける相談の一つです。私だけでなく就職に関連した仕事や経験をされた方であれば、書類選考や面接に関するものと同じくらい尋ねられる機会の多い質問ではないでしょうか。
グループディスカッションは今や企業のインターンシップ選考や採用の一次選考など幅広い場面で使われている手法です。説明会から体験と称して選考に使用している企業も存在します。大抵はランダムに組んだグループ単位で、決められたテーマに沿って話し合いや討論を行い、グループごとに成果を発表、という流れが一般的。お題も「当社のサービス・商品を使って新しい事業や商品を提案する」といった会社に関係のあるものから、「世界をもっと良くするには」「本当に良い上司とは」「自由にテーマを決めてください」といった会社の理念や方向性に関連性のあるテーマまで実に様々です。
そんな中で今回は、トンデモなグループディスカッションの事例を紹介しながら、今の就活生の実態の一部をお伝えしていけたらと思います。
【トンデモ事例1】
他人が信じられない!?
進行、書記、タイムキーパーまですべてをこなすリーダー
グループディスカッションで成果をあげるために、役割を設定してから進めることは効果的な方法です。実際の現場でもまずはリーダーやタイムキーパー、書記や発表者などと各自が分担して行っていく過程が一般的となっています。
ある時、グループディスカッションでリーダーが全て仕切りながら発表までの過程を全て行ったパターンがありました。グループは全体的に静かな学生が集まった男女混合6人で、その内のリーダー役の男性だけが明るい印象です。テーマも自分たちで決める形式で、まずはテーマを決める所から始めなければいけません。