では、どうすれば、社員のストレス耐性を強くすることができるのでしょうか。わが社では、主に「2つ」の方法でストレスに負けない社員を育てています。

1.社長と幹部、幹部と一般社員のコミュニケーション量を増やす
ストレスに弱くなった原因のひとつは、ゲームやスマホ(スマートフォン)への依存度が高まり、人とのコミュニケーションが少なくなったことです。

 そこで武蔵野では、評価面談や飲み会を定期的に実施して、コミュニケーションの回数を増やしています。

 病気になる前は、年間166日、社員と酒を飲んでいました。社長だけではありません。部長も課長も、それぞれ月に数度は部下と「サシ飲み(1対1の飲み会)」をする。これを義務づけています。飲み代は会社持ちですが、酒席をサボったら、評価が下がります。

 株式会社低温の川村信幸社長は、「かばん持ち」終了後、すぐにわが社のマネをして、「サシ飲み」を取り入れた。その結果、「部下との信頼関係が深くなった」と実感しています。

「お酒の席だと仕事中はしないバカな話もするので、部下から『社長もそんなことを考えているんですね』と言われるようになりました。今までは、『社長が何を考えているかわからなかった』そうなんです。でも飲みに行くようになってからは、フランクに、本音でキャッチボールができるようになりました」(川村社長)

 お酒が飲めればバカなことも言えて、部下ともコミュニケーションが取れる。上司と部下のコミュニケーションがよくないと、部下が伸びない。だから武蔵野では、「食事を一緒にする」というコミュニケーションスキルを大切にしています。

 2.「傾聴」に徹する
蝶よ花よと育てられた今の若手社員に、「上からの一方的な指示(命令)」はストレスになるだけです。

 そこでわが社では、「傾聴」(耳を傾けて、熱心に聞くこと)に徹しています。「ああしろ、こうしろ」ではなく、「キミはこの会社でどうしたいのか、どうありたいのか」を社員から引き出しているのです。

 そして、若手社員から「給料は××万円くらいほしい」といった希望が出たあとで、「××万円の給料をもらうには、A評価を2回続けて取る必要がある。キミの場合、A評価を取るためにはこういうことをしたほうがいい」と具体的なアドバイスをします。

 自分の希望を実現するためのアドバイスであれば、若手社員はそれほどストレスを感じずに受け入れるようになります。