プロ野球が開幕して10日ほどが経った。まだ始まったばかりだが、ここまでの戦いを見ると今季のペナントレースは面白くなりそうだ。

 パ・リーグは飛び出すチームもなければ、負けが込むチームもない混戦状態。昨季、圧倒的な強さを見せてリーグ連覇を成し遂げた福岡ソフトバンクの3連覇が固いといわれるが、他の5チームは今後も踏ん張って混戦を維持し、最後まで熱い優勝争いを見せてもらいたいものだ。

 セ・リーグは巨人・高橋由伸、阪神・金本知憲と新任監督に率いられた両チームが好スタートを切った。セ・リーグはやはり巨人と阪神が強さを発揮し、それを他の4チームが追いかける構図が一番盛り上がる。その形が作られつつあるわけだ。

セ・リーグは全監督が40代に
若い世代の采配が見どころ

 ところで4月3日は高橋・金本両監督の誕生日だった。高橋監督は41歳、金本監督は48歳になった日にともに勝利。チームは好調だし、いい気分だろう(とくに阪神はメジャーから復帰した藤川球児が13年ぶりに先発投手として勝利を飾るというドラマがあった)。

 今季のセ・リーグは開幕前から、若い監督たちの采配が見どころのひとつといわれていた。高橋・金本両監督だけでなく、セの全監督が40代になったからだ(東京ヤクルト・真中満監督=45歳、広島・緒方孝市監督=47歳、中日=谷繁元信監督=45歳、横浜DeNA・ラミレス監督=42歳)。

 ちなみにパ・リーグは福岡ソフトバンク・工藤公康監督=52歳、北海道日本ハム・栗山英樹監督=54歳、千葉ロッテ・伊東勤監督=53歳、埼玉西武・田辺徳雄監督=49歳、オリックス・福良淳一監督=55歳、東北楽天・梨田昌孝監督=62歳。田辺監督は5月で50歳になるし、ひとまわり上の世代といえる。

 40代には現役を続ける選手もいる(DeNA・三浦大輔=42歳、広島・黒田博樹=41歳、倉義和=40歳、中日・岩瀬仁紀=41歳、ロッテ・井口資仁=41歳、福浦和也=40歳、楽天・松井稼頭央=40歳など)。また、一般の会社で40代といえば中間管理職といったところ。そんな年代の人が現場のトップとして指揮を執るのだから、「若い」という印象を持つのも当然だろう。実際、今のパ・リーグのように大半の監督が50代以上というシーズンも数多くあった。

 とはいえNPBの歴史を振り返ると、40代で監督を務めるのは、決して早いわけではない。名監督と呼ばれる人たちは皆、若くして監督になっているのだ。