BBC、ワーナーなど世界の一流企業でコーチングを行ってきた著者が、その手法を徹底解説。一瞬で「やる気」を手に入れるための8つの方法とは? 『瞬間モチベーション』よりモチベーション低下に悩む人に役立つコンテンツを公開していきます。第5回は不安や恐怖を一瞬で自信に切りかえる発想法についてです。
「不安があるから行動に移せない」はウソ
最初は躊躇したり緊張したりしたけれど、いまや朝飯前というくらい簡単にできることが、あなたにもありませんか?
それを自信がつくまで待っていたら、やってみることさえなかったかもしれません。これはモチベーションでも同じです。動機づけがないと、行動を起こせないなんて嘘です。私のある友達は最近、「もしやる気になるのを待っていたら、僕は何一つやらないだろうねと」と、言っていました!
何かをするとき、心の準備ができるのを待つ人は多いですが、その必要はありません。何かをするのに特定の感情が必要だという考え方は、思考が外から内に働く錯覚の一つです。たとえば経験も実績も同レベルの営業担当者でも、1人は自信満々で、もう1人は自信がない、ということがあります。
特別なスキルや経験が自信の源になるとすれば、長いキャリアを持つ有名俳優が、舞台前は、駆け出しの頃と同じくらいに緊張するのはなぜでしょう。もし彼らが、自信がつくまで出演を思いとどまっていたら、永久に舞台に立つことはできなかったでしょう。私たちはよく、自己不信や不安から、意見を表明するのを思いとどまり、自分にとって快適な領域から足を踏み出そうとしません。
なぜ、怖いという思いが、やりたいことや、やらなければならないことを思いとどまらせるのでしょう。たとえ怖いと思っても、あなたはその思考に耳を貸す必要はありません。その思考に固有のパワーはないのですから、あなたがパワーを与えないかぎり、その思考に圧倒されることはありません。
現代社会は、自信の獲得を重視しすぎています。それはむしろあなたの集中力を失わせて、成功を邪魔する恐れがあります。行動を起こすのに自信を持つ必要はありません。必要なのは勇気だけです。