藤原朝子
【グレアム・アリソン著『米中戦争前夜』より】冷戦後のアメリカの対中戦略にある根本的矛盾
アメリカの安全保障の実務にも精通するグレアム・アリソン・ハーバード大学教授がまとめた、2017年米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』には、米中両国が局面する4つのメガ脅威と、リー・クアンユーも指摘していた冷戦後の米国の対中政策における矛盾、米国の今後の対中政策に関する戦略的オプション4つが提示されている。そのうちの1つとして挙げられている「4.米中関係を定義しなおす」は今の世界情勢にも示唆を与えてくれるので、紹介しよう。

【グレアム・アリソン著『米中戦争前夜』より】一気にエスカレートして起こる米中の全面戦争 5つのシナリオのうち「2.台湾の独立」
アメリカの安全保障の実務にも精通するグレアム・アリソン・ハーバード大学教授がまとめた、2017年米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』には、米中両国が対立を深めるシナリオを5つ提示している。そのうちの1つとして挙げられている「2.台湾の独立」は今の世界情勢にも示唆を与えてくれるので、紹介しよう。

中国の「赤いバブル」はなぜ弾けないのか? ブルームバーグ・チーフエコノミストによる独自のアプローチ
ブルームバーグ、WSJ紙記者として北京から8年にわたり中国経済を報じた著者が記した、ユニークな中国経済の解説書『China: The Bubble that Never Pops』の邦訳『中国経済の謎―なぜバブルは弾けないのか?』がついに発売。それを記念し、同書の翻訳者・藤原朝子氏による「あとがき」を公開します。

米ボストン大学で学期中に「対面デートをする」と追加単位がもらえる理由とは?
ボストン大学には、大真面目に「(異性を誘って)対面のデートをする」と追加単位をもらえるという。いったいどんな内容で、どのような狙いがあるのか?「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より紹介する。

テレビやPCのスクリーンを1日2時間以上見る子どもに起こりやすい問題とは?
気づけばスマホを見てしまう…という方も今どき多いだろう。しかし、使用せず持っているだけ、というときでも共感力が損なわれるという。しかも、子どもの場合は…?「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より紹介する。

第6回
人を助けることで得られる、強くて温かくエネルギッシュな感覚「ヘルパーズハイ」とは?
人は孤独を感じつづけて孤立すると、健康を維持できなくなる恐れがある。そんなとき、誰かに親切にしてもらうだけでなく、みずからが誰かに親切にすることの効果をご存じだろうか。「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より紹介する。

第5回
隊員たちが一緒に食事をとる消防署は、そうでない消防署より消防活動の成果が2倍高い理由とは?
個々人の仕事の成果と、職場での交流度合いとは、どのような相関があるのだろうか。消防隊員たちが一緒に料理をして食事をとる職場では、そうでない職場より、消防活動の成果が2倍高いという。職場における「孤独化」の現状と、改善するための方法について、「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より紹介する。

第4回
この40年間で、ポップソングの主語が「私たち」から「私」に変わったのはなぜか
過去40年間におけるポップスソングの歌詞の変化に、どのような理由があるのか? 「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)は、現代の孤独危機の構造とその処方箋をまとめた最新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』のなかで、新自由主義がいかに孤独を悪化させてきたか述べている。そのわかりやすい悪影響・変化をポップスソングにも見ている。

第3回
あなたの「孤独度」を測ってみよう。現代には孤独を深める新たな要因がある
あなたの孤独度について、グローバルに定着している「UCLA孤独感尺度」で一度測ってみよう。結果はどうだろうか? 孤独がどのように生み出されるかを考えるとき、従来の構造的問題に加えて、現代的な新たな要因が加わっていることを思い出してほしい。「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)の最新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』より一部をご紹介する。

第2回
なぜ名門ブラウン大学卒のブリタニーは、レンタフレンドの仕事をすることになったのか?
「世界的なリーディング・シンカー」といわれるノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)が、“孤独ビジネス”の一つであるレンタフレンドを実際に「借りて」みて考えたこととは?

第1回
世界を代表するリーディング・シンカーである英名門大教授が語る、現代を蝕む「孤独」危機とその処方箋
孤独の深刻化が危惧されている。日本では、生涯未婚率が男性23.4%、女性14.1%と過去最高を記録し(内閣府)、単独世帯は2040年に40%に達すると予測され(総務省)、少なくとも物理的な「孤独」は確実に進行している。また昨今の女性や若年層の自殺増加についても、コロナ禍における孤独感の影響が指摘されている。こうした「孤立・孤独」の問題は、日本のみならず世界中に広がっている。それも、個人が抱える感情問題にとどまらない。政治・経済の構造や企業の対応、人々のライフスタイル・考え方の変化などが、複雑に絡みあっている。また人々の孤立・孤独は健康を脅かし、さらに社会や経済をも不安定化させる。そうした「孤独危機」の構造と、改善に向けた処方箋をまとめた新刊『THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか』の著者ノリーナ・ハーツ(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン名誉教授)は、「世界のリーディング・シンカーの一人」(オブザーバー紙)と称される。今回の新刊をまとめた背景を聞いた。

第16回
スーパーパワーとして自信を深める中国その強力なリーダーを選び育成する仕組みとは?
もうひとつのスーパーパワーとして自信を深める中国に死角はないのか?その強力なリーダーはいかに選抜・育成されるのか、そして覇権国としての野望を実現するかのような「一帯一路」構想やAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立にアメリカや日本はどうかかわっていくべきか?2017年米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』の著者グレアム・アリソン・ハーバード大学教授が2月上旬に緊急来日、経済学者であり政治の現場も知る竹中平蔵・東洋大学教授と対談が実現しました。この対談後編では、自信を深めた中国の対外政策の変化や、政治リーダーの選抜・育成方法、さまざまな中国の戦略構想や日米の対抗策について縦横無尽に議論が進みます。

第15回
法と自由の確立されない中国は、イノベーションで世界経済の真のフロントランナーになれるか
台頭する中国とアメリカのあいだで北朝鮮をきっかけに戦争は起こりうるのか?そして、中国がもつ“パワー”の源は従来の覇権国とどう違うのか、さらに“模倣”を得意として成長を遂げてきた中国がイノベーションを起こし世界に冠たる大国へと成長できるのか? 2017年米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』の著者グレアム・アリソン・ハーバード大学教授が2月上旬に緊急来日、経済学者であり政治の現場も知る竹中平蔵・東洋大学教授と対談が実現しました。この対談前編では、米中関係に影を落とす北朝鮮問題や、ホワイトハウスの真意、対する中国のパワーの源泉をひもといていきます。

第14回
トランプににらまれても日本は多角的な貿易関係の輪を広げるべきだ国際政治学者・田中明彦氏【後編】
「アメリカは軍事安全保障面以外で国際秩序の維持に関心をもっていないが、日本は多角的な秩序作りを粛々と進めるべき」と指摘する国際政治学者の田中明彦氏。世界のパワーバランスが変化するなかで、日本はどのように立ち回るべきか。ハーバード・ケネディスクール初代学長グレアム・アリソン氏が新旧大国の対立構図をひもとき、現代の米中関係を分析した『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』刊行を記念し、日本の第一人者である田中氏に米中関係と日本の戦略について聞いていきます。

第13回
iPhoneも作れなくなる!?朝鮮半島の紛争を米中は阻止できるか国際政治学者・田中明彦氏【前編】
世界のパワーバランスの変化は米中2ヵ国間をみるだけで十分か、また中国よりむしろアメリカが戦争を仕掛ける恐れはないのか、北朝鮮で不測の事態が起こったらどのようなリスクが考えられるうるのか?2017年上半期の米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』では、新旧大国が図らずも戦争に突入する要件を、過去500年の事例から分析し、現代の米中関係への示唆を提示していきます。本書邦訳版の刊行を記念し、本テーマについて日本の第一人者である国際政治学者で政策研究大学院大学学長の田中明彦氏にお話を伺いました。

第12回
胡耀邦時代には、中国人の88%は日本人が好きだった。今後も交流を絶やしてはいけない丹羽宇一郎氏【後編】
日本は今ほんとうに国難を迎えているのか?2017年上半期の米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』の刊行を記念し、世界のパワーバランスの変化を踏まえ、日本は政治経済両面でどのような戦略を練るべきか、本テーマに造詣の深い実務家・識者に伺っていきます。パワフルかつ合理主義な辣腕ビジネスパーソンとして知られ元中国大使でもある丹羽宇一郎氏には、今しばらくアメリカ優位が続くという見通しなどを伺った前編につづき、北朝鮮問題など安全保障政策で日本がとるべき道や嫌中ムードの背景を聞いていきます。

第11回
当面はアメリカの優位の時代がつづくが、核の抑止力がない時代の防衛を考えるべきだ丹羽宇一郎氏【前編】
国連加盟161ヵ国が北朝鮮と取引を継続しているなか、追い詰める作戦が現実的なのか--? 2017年上半期の米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』の刊行を記念し、世界のパワーバランスの変化を踏まえ、日本は政治経済両面でどのような戦略を練るべきか、本テーマに造詣の深い実務家・識者に伺っていきます。パワフルかつ合理主義な辣腕ビジネスパーソンとして知られ元中国大使でもある丹羽宇一郎氏には、今しばらくアメリカ優位が続くという見通しを伺ったうえで、北朝鮮問題など安全保障政策で日本がとるべき道を聞いていきます。

第10回
北朝鮮問題で米中朝韓が合意したら日本はどう動くべきか石破茂議員【後編】
潜水艦に日本の近海では核を降ろせなんて非現実的か?2017年上半期の米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』の刊行を記念し、世界のパワーバランスの変化を踏まえ、日本は政治経済両面でどのような戦略を練るべきか、本テーマに造詣の深い実務家・識者に伺っていきます。お1人目である元防衛相の石破茂議員には、前編の集団的自衛権の行使につづき、米軍保有の核の日本国内配備を主張される背景を伺っていきます。

第9回
「戦略的国境」を拡大する中国に日本はどう向き合うべきか 石破茂議員【前編】
米国のパワーが相対的に低下するなか、同盟国である日本はどう動くべきなのか?2017年上半期の米アマゾンのベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』邦訳版の刊行を記念し、本テーマに造詣の深い実務家・識者に伺っていきます。まずお1人目は、元防衛相として実務に通じ軍事・防衛問題の分かりやすい解説に定評のある石破茂議員です。「戦争をしない」状況を合理的に作るための集団的自衛権行使の必要性を強調されています。

第8回
「戦わずして敵を屈服させる」孫子の教えを実践し国際秩序に対抗する中国を米国はどう見ているか
経済力をつけた中国が、戦わずして敵を屈服させる孫子の戦法さながらに、欧米のつくった国際秩序にも対抗していくのを、アメリカはどう見ているのか? 2017年上半期のベストセラー歴史書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』から一部を抜粋してご紹介します。台頭する新興国と、守りに入る覇権国がいつしか戦争に突入する要件を、過去500年の事例から分析し、現代の米中関係への示唆を提示していく本書。著者であるグレアム・アリソン教授はハーバード大学ケネディ行政大学院の初代学長で、政治学の名著『決定の本質』(日経BP社)の著者として知られ、しかもレーガン~オバマ政権の歴代国防長官の顧問を務めた実務家でもあります。
