大変な思いをして来ている本人に、楽しむ余裕などない。楽しむことができなくて苦しんでいるのに、さらにその言葉によって、追いつめられていく。何気ない一言なのに、本人にとっては楽しむことを押し付けられた感じがしたという。

「こういう場に来たら、笑顔で行こうよ」

 この「笑顔で」という言葉も、それができない自分がダメなんだと責められたり、追いつめられたりするという。

 支援者は、いいことをやっていると思って普通にやってきたことであっても、本人たちにはそう受け止められていないのだろう。

「支援者の中でも、不安を持ちながらやってらっしゃる方のほうが、本人の気持ちを想像しながらできるともいえて、本人を傷つけることが少ないといわれています。さも、いいことをやっていると過信している支援者のほうが、傷つけることが多くなるのかもしれません」(制作スタッフ)

 選択肢が狭まる支援は、とても窮屈だ。いろんな選択肢があっていいし、いろんな生き方があっていい。

「望む支援としては、何度失敗しても、何度間違えても、再びチャレンジできる社会になってほしい、という声が本当に多いことがわかった。支援を考えるということは、結局、私たちが住んでいる社会づくりを考えていくことだと感じました」

 初版の2000部は、日本財団の助成金を活用し、全国の家族会会員や行政機関、支援者に無料で配布。反響があれば増刷されるものの、有料になるかもしれないという。

 「引きこもり大学 KHJ全国キャラバン2015」のホームページでもダウンロードできる。

問い合わせは、KHJ家族会連合会。TEL03-5944-5250 fax03-5944-5290 info@khj-h.com(送信の際は「@」を半角の「@」に変換してお送りください)

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