資金繰り予定表は、予定していた月が過ぎたら、翌月以降の予定表を毎月作り直すことになりますが、同じ表に実績値を3ヵ月分くらい残しておいて「資金繰り実績兼予定表」を作ることもあります。図表2ではスペースの関係で4~5月の実績を省略しています。

 資金繰りの不安が、経営者や経理担当者のいちばん胃を痛めるもとになります。少しでもリスクを小さくするためにも資金繰り予定表を一刻も早く作ることです。試行錯誤しながら何度も作り直すことをおすすめします。

安本隆晴(やすもと・たかはる)
公認会計士・税理士。株式上場準備コンサルタント。
1954年静岡生まれ。1976年早稲田大学商学部卒業後、朝日監査法人(現・あずさ監査法人)などを経て、安本公認会計士事務所を設立。1990年(株)ファーストリテイリング(旧・小郡商事)の柳井正社長と出会い、以降、株式上場準備コンサルタント・監査役として、同社の成長を会計面から支えてきた。現在、アスクル(株)、(株)リンク・セオリー・ジャパン、(株)UBICの監査役でもある。2013年3月まで6年間にわたり中央大学専門職大学院国際会計研究科特任教授を務めた。2014年5月より若手経営者向けの勉強会「未来経営塾」を開講している。

(本連載は毎週金曜日更新。次回は6月10日(金)公開予定です)