都議会議員は会期延長したくない

 それでは、なぜ都議会を延長すべきという議論が盛り上がらないのでしょうか。舛添問題との関連で言えば、与野党双方の都議会議員に共通して、本音では舛添知事を辞任に追い込む気がないからとしか思えません。

 本当に辞任してしまったら都知事選をやらないといけないので、それでなくても参院選前の忙しいときに知事選で勝てる候補者を探すのは与野党とも凄まじく大変なはずだからです。だからこそ、会期を延長してとことん追い込もうとは考えていないはずです。

 かつ、そもそも地方議会の議員は、国政選挙では地元の支持者を固めるという大事な足回りの役割を担います。従って、政党に所属する都議会議員からすれば、1ヵ月後に参院選が迫っている今は、さっさと都議会を閉会させて参院選に集中したいはずです。

 加えて言えば、都議会で都知事に対する不信任案を提出して可決したら、逆に都議会を解散されて自分たちの選挙になりかねません。参院選は忙しいし、自分の選挙はなるべく先になってほしいとなると、それは舛添知事をとことん追い込むのには逡巡するはずです。

 このように考えると、この原稿を書いている9日(木)の時点で、都議会は総務委員会での集中審議を13日(月)と20日(月)に開催することを決めましたが、都議会の会期を延長することなく閉会後に1日だけ審議を追加するという情けないまでの中途半端さに、舛添知事を辞任まで追い込む気はないけれど都民の怒りに対応しているふりはしたいという、都議会議員の姑息さを感じざるを得ません。

 ちなみに、「7月に都知事選をやると2020年に東京オリンピックの直前にまた都知事選となってしまうので良くない」といったもっともらしいことを言う政党関係者もいますが、そんな屁理屈に騙されてはいけません。

 くどいようで恐縮ですが、都議会議員は与野党双方とも本音では、真剣に舛添知事を辞任にまで追い込む気がないとしか考えられないのです。