同じことを聞いているつもりでも、言葉の使い方で、相手の反応はがらりと変わります。最後にポジティブな感想を聞くことができれば、次につながります。
新刊『3か月でトップセールスになる質問型営業最強フレーズ50』より、営業における誰も教えてくれなかったエッセンスのみを抽出し、最強フレーズを紹介していきます。今回は、フレーズ38です。

売れる営業は、必ずプラスの感想を聞ける

 お客様は商品・サービスという物を買うわけではないのです。商品・サービスの与える価値を買うのです。

 面会でのプレゼンテーションは、その価値をお客様にお伝えするものです。お客様は価値を感じたからこそ、購入します。

 お客様に「今日の面会で、何が良かったですか?」と聞きましょう。お客様はあらためて、自分が採用した商品・サービスの価値を実感します。その実感をもって、お客様は商品・サービスを実際に活用するのです。

 実際に使うと、価値をさらに実感するようになります。そして、誰かに伝えてあげたいという気持ちで紹介が出てくるのです。

 また、お客様が採用しなかったとしても、面会でのプレゼンテーションに価値を感じていれば、その情報を伝えてあげたいと、紹介に発展するのです。

営業マン 「今日の面会で、何が良かったですか?
お客様  「そうですね。このサービスが、私たちのことを考えてつくられていることがわかりましたね」
営業マン 「そう言っていただければうれしいですね。最初にお聞きした○○さんの課題である『とにかく日常での仕事を減らしたい』ということには、役立ちそうですか?」
お客様  「とても役立ってくれそうですね」

 このように「何が良かったですか?」という質問で、良かったことに焦点を絞って会話が始まるので、肯定的で具体的なお客様の反応を引き出せるのです。

 「今日の面会で、何が良かったですか?」に対する回答で、お客様は「知り合いにも聞かせてあげたい」という気持ちを持つのです。売れる営業マンはそのことをよく知っていてこの面会でのプレゼンテーション終了時点で早くも紹介を依頼するのです。

 しかし、質問の内容を間違えると、お客様の反応も変わってしまいます。

営業マン 「今日の面会は、どうでしたか?」
お客様  「そうですね。良かったですね」
営業マン 「そう言っていただければうれしいですね。最初にお聞きした○○さんの課題である『とにかく日常での仕事を減らしたい』ということには、役立ちそうですか?」
お客様  「そうですね」

 「どうでしたか?」と聞くと、答えが漠然としてしまい、面会の何が、どのように良かったかを確認できないのです。したがって、「知り合いにも聞かせてあげたい」という気持ちも弱く、紹介につながらないのです。