【編集部】何か具体的な事例を挙げて、広告原案をつくるまでの過程を紹介していただきたいのですが。

【岡本】では、ノートパソコンの事例で紹介しましょう。アンケートを取るときに重要なのは、実際に購入した人にアンケートを取るということ。なぜなら、購入していないお客様に購入プロセスを聞いても答えられないからです。


質問1の回答「出張が多いので持ち運んでも壊れにくいパソコンがないか探していた」
質問2の回答「電車の中で見たポスター」
質問3の回答「すぐには買わなかった。衝撃に強いと数字だけが書いてあったが、他のパソコンと違ってどれだけ衝撃に強いかポスターを見ただけではわからなかった」
質問4の回答「ホームページを見に行ったら、他メーカーのパソコンとの衝撃耐性比較表が載っていて3倍衝撃に強いことがわかったので」
質問5の回答「毎日持ち歩いて4年も使っているが、全く壊れない」


 これを広告原案に当てはめます。

 こうして出来上がった原案を、ポスターをはじめ、あらゆる広告に展開していくのです。

忠実に再現できる
「A4」1枚アンケートのバイブル本

【編集部】岡本さんのご著書『あらゆる販促を成功させる「A4」1枚アンケート実践バイブル』は、どのような読者に向けて、どんなことを伝えようとして書かれたのでしょうか?

【岡本】前著『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』が出版されてから7年が経ちました。この本は「アマゾン上陸15年、『売れたビジネス書』50冊」にランクインするほど注目されたおかげで、これまで多くの方々に「A4」1枚アンケートを活用していただきました。

 前述のように大きな効果が出たケースもあれば、その一方で、適当にアンケートを取って失敗している残念なケースも見られました。正しい効果を得るためには、「A4」1枚アンケートのやり方を勝手にアレンジすることなく、お客様が買ってくれたプロセスを忠実に広告で再現することが重要なのです。

 そのため今回の新刊では、より多くの方々に、正しく「A4」1枚アンケートを活用してもらうための方法を紹介しています。正しいアンケートのつくり方から、取り方、広告のつくり方まで、細かく一つ一つプロセスを踏んで紹介しています。本書を忠実に再現することで、確実に結果を出すことができると思います。

【編集部】新刊では、新規客の獲得だけでなく、様々なバリエーションの質問が掲載されていますね。

【岡本】「A4」1枚アンケートを極めてさらに業績を上げたいという人たちのために、ビジネスの用途に合わせた質問例を掲載しています。高単価購入用、同時購入用、定期購入用など、本書を読めばすぐに活用できるアンケートを用意しました。

 (著者インタビュー後編は6月30日(木)掲載予定です)