電池寿命は、1日10分間の使用で約7ヵ月(単4形アルカリ乾電池使用時)。不揮発性メモリを使用しているので、電池交換しても保存したメモが消えることはない。

 いくらデジタルツールが発達したご時世とは言え、咄嗟のときにはついつい紙のメモに走り書きをすることは多いはず。

 とはいえ、紙のメモは紛失しやすいのも事実。行方が分からず、右往左往した経験がある方も多いことだろう。

 そんなとき、机上に置いておきたいのが、このたびキングジムより発売されたデジタル卓上メモの「マメモ」だ。

 一見すると、紙製メモパッドのようなデザインだが、その違いは歴然。マメモの場合、メモする場所は液晶画面である。専用のタッチペンを使って書き込み、最大99枚分のメモを保存してくれる。

 実際に使ってみると、紙のメモパッドに比べて随分と使い勝手がいい。まず起動が早い。通常のメモパッドはときに白紙のページにたどり着くまでにあたふたすることがあるが、マメモは画面にタッチするだけで、すぐに書き込み画面が表示される。

 新しいメモを作成したいときは、画面下部にあるアイコンをタップする。一度書いたメモを修正することはできないが、メモの削除も簡単にできるので、間違えたらすぐに新しいメモを作成すればいい。

 また、書いたメモと時間とを紐付けできるので、「To Do管理」にも役立つ。設定した時間になるとアラームが鳴り、メモした画面も呼び出される。これならば、会議や来客の予定などを、うっかり失念することも防げそうだ。

 そして、その使い勝手を向上させているのが、意外にずっしりとした安定感である。重さは130グラム(電池除く)だが、底面に施された滑り止めのゴムがしっかりと本体を固定してくれるので、書き込み時にずれたり、動いたりすることがない。

 メモ書きをする際は、往々にして電話中などで片手が塞がっていることが多い。その際にも、しっかりメモを書き残すことができるのは便利だ。

 逆に、今一歩な点もある。たとえば、角度によっては液晶画面が暗くて見にくくなる。コントラストの調整は可能だが、できればバックライトが欲しかったところだ。

 また、メモにタイムスタンプを記録してくれる機能もついているのだが、その表示が小さすぎて、これも見づらい。さらに欲を言えば、メモの検索、あるいは一覧機能も欲しいところである。

 とはいえ、「これまで机上やPC周りがメモやポストイットだらけになってしまっていた」という向きには、重宝に違いない。デキるビジネスパーソンは、情報整理の巧者でもある。マメモは、メモを一元管理できる優れもの。これを使って“メモ魔”ならぬ“マメモ魔”を目指してみてはいかが?

(中島 駆)