大学入試全体の「文高理低」状況などものともせず、医学部人気は今年も高かった。私立中高一貫校の中での順位争いのような様相も呈しているが、それだけでもない要素がうかがえる。『ダイヤモンド・セレクト2016年8月号 中高一貫校・高校ランキング 2017年入試版』から、医学部合格力ランキング全国上位10校を見ていこう。
上の「医学部合格力」ベスト10校のリストの学校種別を見ると、「私」という字が多いことに気がつくだろう。それも、青い字が上の方に集まっていることに。医学部を目指すには中高一貫校、それも男子校優位が一目瞭然だ。
ベスト50校に関して言えば、7割は私立一貫校であり、国立の一貫校を合わせると実に9割近くを占める。
この医学部合格力は、防衛医科大学校を含む国公立51校と私立3校の54医学部医学科を対象としている。そこにどれだけ多くの合格者を得るかで判定される。
医学部の合格人数で言えば、208人の東海、151人のラ・サール、150人の灘という順番になるのだが、医学部合格力の今回のトップ3は、灘、ラ・サール、久留米大学附設となった。
上位10校には他に北嶺、東大寺学園、愛光といった常連校が名を連ねる。11~20位もいつもの顔ぶれで、甲陽学院、広島学院、大阪星光学院の3校は前回のベスト10だった。