その女性は40歳代半ば、年収は300万円、翻訳業で細々と暮らす生活。どうしても医者と結婚したいという理由は、「老後が不安だから」と明快だった。

 彼女は40歳代であり、医者の妻になりたい女性たちの中では、年齢で圧倒的に不利。前の結婚相談所では5年間医者を探し続けたがダメだったという。

 それでも「結婚相手は医者でなくてはならない」という条件は譲れなかった。

 そして彼女は、あらゆる手を尽くした。

 まず、同年代くらいまでとしていた年齢制限を取っ払い、50歳代もOKとした。

 次に、エステ、ヘアサロン、ファッション、メイク……あらゆる面から相当な若作りにチャレンジ。10センチのハイヒールにショートパンツ、胸の谷間を見せて峰不二子のような出で立ちに。老後のために貯めていた自身の蓄えを取り崩し、「医者との結婚」に執念を燃やした。

 その努力が実り、無事にバツイチ・50歳代の開業医と結婚することができ、プロポーズの言葉は、「もうお金の心配はいりませんよ」だった。まさにあっぱれというしかない。

25歳を超えると
もう若さは武器にできない

 こうした40歳代の女性が医者と結婚するのはかなりのレアケース。じつをいうと、男性医師は「34歳までに男女の子どもを3人作る」という暗黙のルールがあるため、ほとんどが20歳代で結婚している。

 よって、結婚相談所に来る男性医師は、忙しさで相手を見つけられなかった人か、婚期を逃した人であり、数はかなり限られている一方で相手は選び放題。特に男性は、女性に若さを求めるため、医者との結婚は男性が40歳代以上で女性は20歳代前半という組み合わせがほとんどだ。

 結婚相談所ではどの方にも「あなたの強みは何ですか?」と聞くが、もし25歳で「若さです」と答える人がいたら、「あなたは若いとは言えないのよ」と伝えている。

 なかでも、医者と結婚したいという女性は多すぎて、20歳そこそこの美人が山のようにいる。20歳代半ばでは年齢で勝負できなくなるためプラスαの魅力が必要になり、30歳代ではほぼ結婚不可能となるのが現実だ。

 さらに近年、医師の国家資格が男女比1:1になったこともあり、男性医師が減っているため、争奪戦はさらに激しくなっている(逆に女医は余っている)。それでもなお、医者との結婚にこだわる女性は後を絶たない。