ただし、広島のお好み焼き事情には、ちょっとツッコみたくなる事実も。広島では誰もが口ずさめる「サッサッサッサッサッとかき混ぜまして~」というメロディーCMでお馴染みのお好み焼きチェーン『徳川』。実はここでは“関西風のお好み焼き”が提供されているのだ。メニューにも「関西風」「広島風」とあり、「じゃあ“広島風”って言っていいじゃん」と思うが、広島で穏便に生きるためには「広島風」と言うのは我慢しよう。

 さて、広島県民にはもう1つソウルフードがある。それが「むすびのむさし」のおにぎりだ。手打ちうどんとおむすびを提供するチェーン店で、駅などでお弁当も販売している。「塩加減が絶妙で、東京では食べられないからこの味が恋しい」(世羅町出身の男性)のだという。だから、もし広島出張へ行くことがあれば、都内など県外に住む広島県民へのお土産には「むさし」のおにぎりを買ってきてあげてほしい。

マツダ、カルビー、ダイソーも!
大企業を続々生んだ広島の県民性

原爆ドーム。2016年8月6日で原爆投下から71年を迎える

 では、そんな広島県民はどんな県民性を持っているのだろうか。話を聞くと皆が口を揃えるのが「新しいもの好きで、飽きやすい」。新しいお店ができて流行っていると聞くと、並ばずにはいられない。でも、すぐに飽きてブームが去ってしまうことも多いらしい。

 その他に挙げられるのが「積極的で、独立性が強い」というもの。その証明とも言うべきか、広島には誰もが知るユニークな大手企業がたくさん誕生している。例えば、マツダ、カルビー、ダイソー、アンデルセン、サマンサタバサなどだ。また、広島はあらゆるものでもNo.1を獲得しており、全国1位の工業製品は、圧延機械、やすり、毛筆・絵画用品、携帯電話・PHS電話機、天井走行クレーンなど挙げたらきりがない。

 錚々たる大手企業の本社や大企業の支店も多く、今も工業が非常に盛んな土地である広島県。仕事の面でも都会の人々の受け皿になりやすいうえ、新しい物好きという点でも都会に住んでいる人にも親和性がある。また、積極的な県民性は、チャレンジし続ける環境に置かれることが多い都会で働く人には、なじみやすいかもしれない。

 また、広島は大きな街もあり、海はもちろん山もあり、自然にも親しめる。非常にバランスのとれた多様な顔のある県で、ほどよく田舎に住みたいけれど、バリバリ働きたい人にはもってこいだろう。ただ、お好み焼きだけにとどまらない、広島の“ローカルルール”にはくれぐれもご注意を。

(ダイヤモンド・オンライン編集部 林恭子)