シリコンバレー、戦略コンサル他、世界の最前線で、超一流は何をしているのか?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキルなのだ。メール、プレゼン、企画書・報告書、議事録。あらゆるシーンで活用されている。最新刊『超・箇条書き』の著者、杉野氏にその詳細を語ってもらう。
箇条書きの利点は、
「速く、魅力的に」伝わること
これまでさまざまな角度から「箇条書き」について話してきた。さて本日は、箇条書きのより具体的な「効用」について触れたい。
箇条書きは、ベタ書きに比べて文章量が少ない。すなわち、情報量が少ない。
相手に届けられる情報量だけで考えれば、ベタ書きのほうが箇条書きよりも優れている。
しかし、ベタ書きは情報量が多いため、相手がそれを処理し切れない、すなわち読み切ってくれない可能性がある。
または、中途半端に処理するために「情報は届くが、意味は伝わらない」ということが起きる可能性もある。
一方で箇条書きは、相手に届けられる情報量だけで考えれば、ベタ書きより劣る。
しかし、本来は相手側がすべき情報処理を、送り手が「短く」まとめることで、代わりにしているといえる。このため、相手にとっては情報処理が楽であり、送り手の伝えたいことがより正確に伝わることになる。
料理に置き換えて考えるとわかりやすい。ベタ書きで伝えるとは、肉や野菜などの食材を、調理せずにそのまま渡すようなものだ。無論、客にとって調理するのは億劫だろう。美味しくない料理になったり、面倒なので調理すらしないということもあるだろう。
一方、箇条書きで伝えるとは、シェフが肉や野菜などの食材を用意し、さらにそれを客が食べやすい味付けで調理してあげることと同じだ。よって、客は食べることのみに集中できる。
では、どれくらい短く、そしてわかりやすくなるのかを実例で見てみよう。