「映画の主人公が理系人になってきた」
という気づきから、
『理系に学ぶ。』は始まった

●川村元気(かわむら・げんき) 1979年横浜生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、東宝にて『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『バケモノの 子』『バクマン。』などの映画を製作。2010年米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、翌11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。12年には初小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書 は本屋大賞へのノミネートを受け、100万部突破の大ベストセラーとなり、佐藤健、宮崎あおい出演で映画化された。13年には絵本『ティニー ふうせんいぬのものがたり』を発表し、同作はNHKでアニメ化され現在放送中。14年には絵本『ムーム』を発表。同作は『The Dam Keeper』で米アカデミー賞にノミネートされた、Robert Kondo&Dice Tsutsumi監督によりアニメ映画化された。同年、山田洋次・沢木耕太郎・杉本博司・倉本聰・秋元康・宮崎駿・糸井重里・篠山紀信・谷川俊太郎・鈴木敏夫・横尾忠則・坂本龍一ら12人との仕事の対話集『仕事。』が大きな反響を呼ぶ。一方で、BRUTUS誌に連載された小説第2作『億男』を発表。同作は2作連続の本屋大賞ノミネートを受け、ベストセラーとなった。近著に、ハリウッドの巨匠たちとの空想企画会議を収録した『超企画会議』などがある。

川村元気さんが15人の理系人たちと対話した『理系に学ぶ。』では、解剖学者の養老孟司さんをはじめ、心臓外科のゴッドハンド・天野篤さん、宇宙飛行士の若田光一さんなど、錚々たる面々と川村さんが、「これから世界はどう変わるのか」「日本はどう変わるのか」「どんな未来が待っているのか」について、とことん語り合っている。

川村さんは、本書を「理系コンプレックスを抱える文系男が、2年間にわたって理系のトップランナーと対話し続け、目から鱗を何枚も落としながら、視界を大きく開かせていった記録」だと語る。

そして今回、番組の企画で同書『理系に学ぶ』をテーマに、川村さんとWBSの大江麻理子キャスターとの対談が実現。

映画プロデューサー、小説家という“文系”の仕事を手掛けている川村さんが理系に注目したきっかけを明らかにした。

「昔から、数学や物理が苦手で、化学や生物も嫌い。逃げるようにして、大学も私立文系に進みました。そして、今は映画をつくったり、小説を書いたりしているんですが、ある日気づいたんです。映画の主人公が理系人になってきていることに」

「スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグ、ビル・ゲイツ……。昔は映画の主人公といえば、小説家や画家やミュージシャンといった文系人だったのに、今は理系人が主人公になっている」

「僕は、映画の主人公は、世界の主人公だと思っているんです。映画にするべき人間しか、世界の主人公になれませんから。だから、これからも新しいものを生み出していくためには、もう『理系を学ぶ』ことから逃げるわけにはいかないんじゃないかと思ったんです」

世界の未来を知るために、誰もが「理系に学ぶ」時代なのかもしれない。

 

放映予定日時
8月15日(月)、16日(火)
23:00~23:58
ワールドビジネスサテライト(テレビ東京系)
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/