社会とのつながりを感じることで
仕事は「志事」に変えられる

 では、仕事を志事に変えていくためには、何が必要となるのか。
 鍵は、働くことと「社会とのつながり」を取り戻すことにあると僕は考える。

 とは言っても、仕事が細分化し、顧客との接点も遠くなりがちな大組織で働く人にとって、「社会とのつながり」を実感するのは難しいかもしれない。
 でも、あくまでも「難しいだけ」なのだ。

 たとえ直接的には自分の仕事と社会との接点が見出しにくくても、その製品やサービスで喜んでくれる人がいることに想像力を働かせ、目の前の一つひとつの仕事に想いを込めて取り組むことこそができれば、「社会とのつながり」を感じることはできる。
 実際、大企業の中で自分の仕事と「社会とのつながり」を強烈に感じながら熱く志事をする人たちに、僕はこれまでたくさん出会ってきた。

「どこで働いているのか」「何の仕事をしているのか」は関係ない。
 重要なのは、目の前にある仕事に「社会とのつながり」を感じることだ。
 そうすれば、今すぐにでも、仕事は志事に変えられるのだ。